初心者向けストリートスナップ考察#2-3「背景の話」

こんにちは！フォトグラファーのKAMANOIです。
ライフワークとしてほぼ毎日写真を撮っています。

今日は初心者向けストリートスナップ考察#2-3として私のライフワークでもあるストリートスナップ撮影における「背景の話」をスナップ初心者の方に向けてしていきたいと思います！

前回までの#2-1と#2-2では主に被写体とする人に注目してきました。前回までの記事はこちら

初心者向けストリートスナップ考察#2-1 「誰でもできる主役の作り方」

初心者向けストリートスナップ考察#2-2「スナップでの人の入れ方」

それを踏まえて今回は背景のお話し。ストリートスナップにおける背景は街であり道であるわけですが、その背景をどう効果的に見せるか。まずは写真を見てみましょう。

一言にストリートスナップと言ってもそれぞれ印象が大分違いますね。それでは解説にいってみます！

1.背景を整理する

単純な話ですが背景の要らない要素を排除してしまえば被写体に目がいきますね。ただこれは場所選び、画角、時間帯による光の向きなども考えなくてはいけません。シンプルながらも奥が深い。これは恵比寿ガーデンプレイスで曇りの午後に少女の歩みを撮影。

2.背景がメイン

朝の表参道で撮った写真。考え方的には風景ポートレート的な考え方です。人を入れなくてもある程度写真として成立させます。この写真は本当は左の男性は入れたくなかったのですが映り込む位置だったので気になりにくい位置に納めています。極端な例だとこちら↓

ストリートなのかってのは置いといてもはや風景要素ほぼ10割。やりすぎるとウォーリーを探せ状態に。

3.引き立たせる為の背景

構図、夕日の逆光、ブレた車のスピード感。全ては自転車に目を向ける布石になる背景。これは偶然ですが後続のトラックの影が1車線を影にしてくれて自転車がいる車線だけが光が伸びてくれているのも効果的に見せてくれています。ラッキーラッキー。

4.場所を強調する背景

主題は真ん中の2人の女性ですが見て渋谷の写真だなとわかる一枚。気をつけたのは街並みを全て入れずに切ったこと。場所がわかる程度に入れて街並みが前に出過ぎないようにして影になっていない女性2人にも目が行くようにしました。急いで撮ったからブレてるけどまぁ良しとしてます。

5.そもそも主題が背景

特定の人にフォーカスせずに夕方の渋谷が主題なので背景が主題です。気をつけたのはあえて誰かを撮らないこと。慣れって怖くて無意識に誰かをフォーカスしがちなので。

6.背景内にもう1要素

この写真は通路を通る男女と背景に映り込む別の男女の影を入れています。通路を通る男女もそれぞれ他人の歩行者だし影も他人。偶然の重なりを撮りました。リフレクションやる時も近い考え方をする時があります。気をつけているのは主題ともう1要素のバランス感。

さいごに

初心者向けストリートスナップ考察#2-3「背景の話」いかがでしたか？背景を考える時にはよく要素を整理するべしと言われますが私は一概に全てを排除するのではなく、それが効果的な要素か不用な要素かを考えています。もちろんスナップ写真は反射的に撮ることの方が多いので後からトリミングすることも多いです。また、何より瞬間的要素が大切な写真の場合には要素も整理しませんし画も整えませんしブレても気にしません。自分の中で問題なのはそうまでしても写したい瞬間を残せたか。自分が今まで撮ったスナップ写真を見返して、どのような要素が大切に感じてどの部分が不必要か考えてみると新しい発見があるかもしれません。

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