和食の技術を身近に楽しむ、鎌倉 六弥太のお豆冨ハンバーグ
鎌倉に店を構えて40年の洋菓子店、レ・ザンジュがおすすめの鎌倉グルメを紹介する連載企画「 #鎌めし 」。第2回は鎌倉駅から徒歩2分、レ・ザンジュ 鎌倉本店からは徒歩30秒、ランチタイムは行列の絶えない通称「鎌倉バーグ」のお店、鎌倉 六弥太さんです。
今回は、お会いする度に元気をいただく明るい店主の田所さんにお話を伺いました。六弥太のハンバーグには、田所さんの明るさに引けを取らない、お腹も心も満たされる魅力がたっぷり詰まっていました。
六弥太オリジナルの「鎌倉バーグ」とは
六弥太の名物「鎌倉バーグ」とは、京都で和食を学んだ店主が創作した「お豆冨ハンバーグ」のこと。メインの食材には地元鎌倉で長年愛される「鎌倉とうふ」が使われています。
そこに混ぜ合わせるのは、厳選した国産の鶏肉・豚肉と、和の調味料だけを使った秘伝のたれ。手ごねで丁寧に作られたハンバーグはふわっふわの食感とあふれる旨味で、一度食べると病みつきに。
レ・ザンジュのスタッフも、もちろん「鎌倉バーグ」の大ファン。体への優しさを考えながらもお腹いっぱいになりたいときは、必ずと言っていいほどこのハンバーグが思い浮かびます。
京都で和食を学び、故郷の鎌倉で愛される料理を作る
店主の田所さんは京都で和食の修行をしたのち、出身地の神奈川に戻り、お母様の故郷でもある鎌倉で豆腐料理のお店に就職。六弥太のハンバーグは、そこでの経験が基になっています。
「鎌倉は祖母の家があり、幼少期から遊んでいた場所。しかも、修行を積んだ京都と同じ日本有数の観光地であり趣を感じる町ということもあって、自然と大好きになっていました」と、田所さん。
そんな鎌倉の地で、皆が気軽に食べられるもので豆腐をメインにした料理を作りたいと開発したのが、ハンバーグ。多くの人が親しみを持っていただけるようにと「鎌倉バーグ」という愛称が付けられました。
六弥太という店名は、鎌倉にゆかりのある武将の名であり、かつ豆腐の異称でもあります。この名前からも、鎌倉という土地と豆腐料理への思い入れが感じられます。
鎌倉バーグ御膳のおすすめは和風タルタルソース
特におすすめのメニューとして挙げていただいたのは「鎌倉バーグ御膳(和風タルタルソース)」。和食の世界で培った知識や経験を最大限に活かした、ハンバーグとタルタルソースのマッチングが楽しめる逸品です。
ハンバーグに使用する「鎌倉とうふ」は、大豆本来の旨味とやさしい甘みがあり、舌触りも滑らかな絹豆腐。そこに鮮度の高い合い挽き肉を、研究が重ねられたベストな割合で合わせます。それらのバランスを崩すことなく食材の良さを引き立てるのが、醤油をベースに生姜・にんにく・山椒など和の調味料だけで作られた秘伝のたれ。
豆腐の甘み、肉の旨み、秘伝のたれが活かされるように手ごねで丁寧に作られたハンバーグは、片面を強火で焼いてから、オーブンでじっくりと焼かれていきます。
すべての御膳には自家製の割り醤油が付いており、箸を入れたハンバーグに流し込みながら食べるのも絶品ですが、おすすめの和風タルタルソースもぜひ一度試していただきたい組み合わせ。
無着色の柴漬け・小ねぎをベースに山椒や醤油で味付けした酸味の少ない自家製タルタルソースを、たっぷりとかけていただきます。一見こってりしているようでさっぱりとしたソースは、想像以上にハンバーグと好相性です。
完売次第閉店の人気店。狙い目は鎌倉のオフシーズン
地元の方と観光でいらした方、初めての方とリピーター、どのお客様にも幅広く人気を集める六弥太。いつも行列が絶えない印象で、レ・ザンジュスタッフも行列がなくなった頃合いを見計らってお邪魔していますが、田所さん曰く「常に行列はしていませんよ(笑)」とのこと。
狙い目の曜日や時間をこっそり伺ったところ「曜日や時間はまちまちで答えられないのですが、季節や天気にはかなり左右されると思います」という情報をいただきました。一般のお客様の予約は受け付けていないそうなので、六弥太の「鎌倉バーグ」を確実に味わうなら、鎌倉観光に人気のタイミングをあえて避けて訪れるのも良さそうです。
「鎌倉バーグ」でヘルシーかつお腹いっぱいになるランチを楽しんだあとは、六弥太から徒歩30秒のレ・ザンジュ 鎌倉本店へどうぞ。食休みのひとときを過ごしながら次の行き先を考えるのもおすすめですよ。