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『うつを甘く見てました』を読んだ

今日は2冊の漫画を読んだ。

『うつを甘く見てました』『家族もうつを甘く見てました』という2冊。

著者の『ブリ猫。』さんご自身の闘病を、著者の目線から書いたものと、ご家族の目線から書いたもの。壮絶、としか言いようがなく、腐女子ちゃんとご家族はこれから同じような闘いが待っているのかと思うと、目の前が暗くなるように感じた。

ブリ猫。さんと腐女子ちゃんはとても似ている気がした。ぶり猫さんは双極性障害(躁鬱)ということで、その特徴も描かれていたのだが、腐女子ちゃんの事を振り返ってみると、思い当たる節がある。もしかしたらあの子も双極性障害なのかもしれない。

「写メしてアップしてOK」と書いてあったので、漫画のスクショを貼っておく。

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先日の、朝まで続いた腐女子ちゃんからの愚痴電話。元旦那とその彼女から電話がかかってきて、その内容がとても辛く、パニックになって私に電話をかけてきた。

ブリ猫。さんのケースとは違い、腐女子ちゃんの場合は自分の不倫が原因で離婚に至った。離婚も自分から切り出した。

それで何であんたが苦しむの?と、最初は不思議に思っていたのだが、腐女子ちゃんは元旦那に愛されたかったのだろう。上手く言葉で伝えられない気持ちがあったのだと思う。

もしかしたら、実は愛されていたのかもしれない。皮肉なことに、愛されたいと願えば願うほど、愛されていることに気づけなくなってしまうものだ。なんとももどかしい。

著者は元々会社経営をしていて、とても順調に事業を伸ばしていたらしい。2人の子どもにも恵まれ、順風満帆。まさかこんなことになるとは思っていなかっただろう。我々が普通に「ずっとある」と思っているものなど全て幻想に過ぎず、皆、とても不安定な波の上に立っているのだと、改めて思う。

きっとその不安定さから目を逸らしたいが故に、人は「幸せになりたい」と願い、「幸せはある」と信じたいのだと思う。「幸せ」や「成功」は信仰と同じであり、多くの日本人はキリスト教や仏教など宗教を熱心に信仰するわけではないから、それらの現世利益を求めるのだと思う。

書店に行けば、「幸せ」と「成功」についての本ばかり並んでいる。問題は、そのどちらも神や仏に比べれば、はるかに揺らぎやすく失いやすいものであること。だから日本は自殺者が多いのかもしれない。知らないけど。

思いつくままに、根拠もない話を書いてしまった。

腐女子ちゃんは、相変わらずLINEの返事をくれない。今朝送ったLINEはまだ既読がつかない。傷病手当金を受給するために、書類に印鑑を押して本社に郵送してもらいたいのだが大丈夫だろうか?

「13日に書類をまとめて発送します」と言っていたので、「郵送できそうかい?」とLINEしたのだが。気長に返事を待つしかない。先日、お金が入るのかどうかすごく心配して聞いてきた。書類の郵送が遅れれば遅れるほど入金が遅くなる。

押印や郵送が出来ないのかもしれない。もし「まだです」と返事が来たら直接受け取りに行くなどしよう。ご家族の協力が得られれば一番良いのだが。なんとも難しい。

漫画の著者、ブリ猫。さんだが、発症から十数年たった今も寛解には至っていないそうだ。もしかしたら腐女子ちゃんもそうなるかもしれない。それならそれで受け入れるしかない。通院再開の決意も、もうしぼんでしまっているかも。それもそれで受け入れよう。

本当に、物事は思うようにはいかない。難しい。

「よくなってきたかも!」からの「あれ…?」を、この先も何度も繰り返し味わうのだろう。腐女子ちゃん自身も、私も。

まさに、うつを甘く見ていた。

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