調味料の液だれ問題を考える
料理中や食卓で調味料を取り出して使おうとした時、注ぎ口にこびりつきがあったり。
量を微調整したくて少しずつ傾けていると液がだらっと垂れたり。
「あーあ」ってことありませんか。
こんにちは。kamaiです。
度々こんなことが起きて気になっていました。
液だれしない、水切れがいいといった形状を売りにした調理器具はよく見かけます。
しかし調味料の入れ物に関しては、こういう売り方をしているケースが少ない気がします。
今日はそんな調味料たちをどうにかこうにかできないか、考えてみたいと思います。
(画像多め、私にしては文章長めです。)
我が家の調味料たち
我が家にある調味料で調査してみます。
封が空いていて日頃使っている調味料を見たところ、3タイプに分類できました。
● ドロっと系:粘度が高いソース類
例)はちみつ・マヨネーズ・お好み焼きソース
● トロッと系:適度に粘度がある油類
例)米油・オリーブオイル・ごま油
● さらっと系:粘度がない調味料
例)酒・みりん・酢・バルサミコ酢・醤油・ポン酢
どのタイプでも事故は起きている印象です…。
ひとつずつ形状を見ていきます。
ドロっと系の注ぎ口
(左から)はちみつ・マヨネーズ・お好み焼きソース
● はちみつ
持っている調味料の中でも粘度が一番高く、扱いに困る筆頭でした。
でも、この絞るタイプにしてからは出しやすい&手の圧を下げると一瞬で引っ込むのでとても気に入っています。
● マヨネーズ・お好み焼きソース
おちょぼ口系の彼ら。
細めの口で本体を押し出すプッシュ型。
出す量をコントロールしやすいものの、時折ソースの戻りが悪く油断すると垂れます。
そして次回使う時まで注ぎ口に残りがちでぐちょぐちょに、悲しみです。
マヨネーズくんはキャップを外してスター型も楽しめる一方、使い終わりをきれいに済ますのは至難の技です。
トロッと系の注ぎ口
(左から)ごま油・米油・オリーブオイル×2
● ごま油・米油
粘度のある油類は度々事故を起こします。
油だけに垂れるとベトベトで被害拡大しがちです。
● オリーブオイル
オリーブオイルもまた事故を起こしやすい印象です。
でも写真左のように注ぎ口が二重構造になっているタイプだと、内側のヘリにオイルが垂れてくれるので優秀です。
写真右は一重タイプなのでオイルが垂れがちなのですが。
2本あるのはちょうど使い切るタイミングだったためで、比較するにはちょうどよかったものの、右への買い替えは失敗だったなぁ…。
さらっと系の注ぎ口
(左から)酒・みりん・酢・バルサミコ酢・醤油・ポン酢
● 酒・みりん・酢
ごま油や米油と同様の注ぎ口です。
垂れた印象はありません。
● バルサミコ酢
事故多発、最多。
勢いよく傾けて戻すと垂れないものの、垂れないどころかバルサミコ酢をかけすぎるという事故が起きがちです。
● 醤油・ポン酢
マヨネーズと似たおちょぼ口タイプ。
出している最中はいいのですが、それなりに事故が起きます。
最後の一滴が絶妙に口に残り、その後注ぎ口周りに残りがちです。
注ぎ口の種類と工夫
粘度と注ぎ口から見る調味料の使用量から見てきましたが、利用シーンで大きく二分されるのでは?という印象です。
・ 食卓でそのまま出すシーンあり
=出す量を手元で適度に調整したいもの(わずかに出す場合がある)
→注ぎ口を細く狭い形状にしている
・ 料理中に出すシーンが多い
=大さじX杯などある程度量を出したいもの
→注ぎ口を太く広い形状にしている
→口の丸い形状で液垂れを回避させている
でもやっぱり垂れる時は垂れるんだよなー…と思いつつ、なにかできることはないのでしょうか。
解決案1:垂れにくい形状のものを手に入れる
一通り見てわかった通り、調味料によって様々な形をしています。
おそらくメーカーや製品によって様々なデザインのものを採用していると思うので、使いながら試すしかないのか。
にしても、店頭で開封することはできません。
だからこんな形だよって示してくれるとありがたいなぁと。
解決案2:別途容器を手に入れて移し替える
それこそ「液だれしない」ことが売りの容器が売っているので、そういった製品を買って自分で解決するのも手です。
ですが、全てやるにはメンテナンスの手間がかかりすぎるんですよね…。
衛生面の問題もありますし。
解決案3:垂れるのを諦める
垂れるものと思って、垂れたら拭く。
潔く。
なんて精神論に持っていっては元も子もないですね。苦笑
【まとめ】粘度と使う量に応じて注ぎ口が考えられている。けど惜しい
細かい要望を汲み取って技術的に実現しようとしている企業努力が見て取れたのでした。
消費者の使い方によっては液垂れしてしまうのは仕方ないと思いつつも、誰が使っても汚れにくい画期的なものが出てくるのを期待です。
個人的にはオリーブオイルの二重構造が推しです。
そういえば洗濯で使う柔軟剤の注ぎ口も同じような構造ですね。
【追記】お酢の空き瓶で出方を検証
空いたお酢の瓶に水を入れて、出方を検証してみました。
大きく傾けると、水がどんどん出てきます。
瓶の中の水にはボコボコと気泡が立ちます。
傾きを緩やかにすると、水がちょびちょび出てきます。
どんどん立て直すと、ぴたりと水が止まります。
おー。液だれしていません。
注ぎ口がすぼんでいるのは
・ 中心が大きめ = 大きく傾けた時は量が出やすい
・ 外側は細め = 少し傾けた時は量が絞られやすい
ということのようです。
考えられていますね!(感心です)
【関連記事】調味料について考える
以前、調味料のチョイスについて考えたこともあったので、よければどうぞ。
おわりに
ご覧いただきありがとうございました。
note投稿17日目。
デザインの観察は楽しいですね。
こだわりって人間の知見が詰まっているからロマンを感じます。
また次回です。
kamai / かまい