無限ループで運命を変える!『運命の巻戻士』クロノの努力と根性
いつもの僕なら、コロコロコミック的な絵の表紙は選ばないですが、巻き戻し(巻戻士)というワードが気になって、手に取った漫画があります。
それが『運命の巻戻士』です。
タイトルの通り、時間を巻き戻す能力を持ったキャラクターが登場し、物語は展開します。
当初は、予想通りの展開に「やってしまった」と思いましたが、読み進めると非常に面白く、物語に引き込まれました。
『運命の巻戻士』のあらすじ
コンビニ強盗事件を53回巻き戻す
この漫画では、何度もやり直すという設定が特徴的です。
特にコンビニ強盗事件で、短いスパンで何度も時間を巻き戻す描写は面白く、第1話から引き込まれました。
主人公のクロノが、この事件をどう解決するかというと、強盗の行動をすべて覚えて巻き戻し、再度挑戦するという流れです。
この事件だけでも、クロノは53回も巻き戻しをします。
こういったループ設定は、ゲームのような感覚を思い起こさせますが、漫画としては非常に珍しいと思いました。
子どもに届く諦めない心
コロコロコミックスの読者は、小学校の低学年あたりでしょうか。
この漫画は子どもに「諦めないこと」を教えてくれる素晴らしい作品だと思います。キャラクターデザインも非常にわかりやすく、子どもにとっても理解しやすい内容です。
実際には、時間を巻き戻せない現実も教える必要はあるかもしれませんが、漫画を通して伝わることがあると思いました。
最適ルートを探るゲーム感覚の挑戦
ループ漫画は、人生を一度だけ巻き戻せたらという設定が多いですが、この作品は無限に巻き戻せるという点がユニークです。
これはまるでマリオや他のゲームのように、ただクリアするだけでなく、自分のベストでクリアするために繰り返し挑戦する感覚に似ています。
クロノは、最適なルートを見つけ出すために、何度も巻き戻して挑戦を続けます。
失敗を重ねながらも、最善の方法を見つけ出し、最終的にクリアする姿は、努力と根性の象徴です。
日常生活のなかで、今日をやり直せたらと思うことはあると思いますが、短い間隔で幾度となく巻き戻すという設定は、意外と考えたことのない新鮮な視点でした。
年を重ねるごとに早まる時間
たとえば、今日1日の終わりに「もう少し良い日にしたいなら時間を巻き戻せるよ」と言われたら、1日をどこまで覚えているだろうかと考えます。
ドラマ『ブラッシュアップライフ』でも言っていたように、年齢を重ねるににつれて1年がどんどん短く感じるという現象があります。
1歳の頃の1年はその人の全人生の100%ですが、39歳から40歳の1年は全人生の約2.5%です。
相対性理論のような見方をすると、年齢を重ねるごとに時間がどんどん早く過ぎていくように感じます。
そのため、人生や1年を雑に過ごしてしまうことがあるかもしれませんが、この巻き戻しの設定は、そういった日常を大切に生きることの大切さを教えてくれるようです。
生きてきたことをちゃんと覚えておきなさいというメッセージに近いかもしれません。もちろん、こんな深い意味は、コロコロを読んでいる子どもたちにはわからないかもしれませんね。
努力と根性が試される無限の巻き戻し
漫画に話を戻すと、クロノは巻戻士として、無限に時間を巻き戻す能力を持っています。
巻戻士は体力が続く限り、何度でもリトライができますが、一度だけでは解決できない絶望的な状況に立ち向かわなければいけません。
それをクロノは努力と根性で解決していきます。
まるでスポコンです。
また、なぜクロノが巻戻士になったのか、というメインストーリーもしっかりと描かれています。
たとえば、『名探偵コナン』の黒ずくめの組織のような”仮面の男”クロック・ハンズの存在や、クロノの生い立ちについてです。
各エピソードで、一つずつ事件を確実に解決していくなかで、メインストーリーも進んでいくので、物語全体に引き込まれていきます。
絶望を乗り越える1000回の挑戦
『運命の巻戻士』は、時間を巻き戻す能力を斬新な設定で展開するところが面白いです。
体力が続く限り、何度でも時間を巻き戻し、絶望的な状況を努力と根性で乗り越えます。事件によっては、1000回以上も巻き戻すクロノの奮闘は見どころの一つだと思いました。
ぜひ読んでみてください。
(ヘッダー画像引用元:7巻7/26発売!運命の巻戻士【公式】 @MAKIMODOSI0318)