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【読了】10年後の仕事図鑑

読了した本の感想を綴って行きたいと思います。

今回はこちらの本です。

2018年4月に発刊された本ですね。

堀江貴文さんと落合陽一さんがAIによってもたらされるシンギュラリティを起点に日本のビジネスがどう変わっていくのかをそれぞれの視点で語っています。

二人の切り口がすごく面白いですし、主題について本質をついた上で、「じゃあ、どうすればいいのか?」ということを分かりやすく提案してくれています。そういう意味では、すごく優しい本だと感じました。

・10年後に生き残るためにやるべきこと

10年後の仕事のあり方の結論として、堀江さんも落合さんも同じことを言っています。それは「好きなことをとことん極める」ことです。その先にブルーオーシャンが広がっている。つまり、一見意味がないことを続けた先に「価値」がついてくるということを語っています。

終身雇用が終わりを迎えた日本では、個人が自分自身の舵取りをしなくてはなりません。しかし、大学を卒業して会社に就職した20代の若者は勉強をしません。言い換えれば、行動をしない。日本の教育の敗北だとも言われていますが、まだ遅くないと思います。

本書でも書いていますが、「晩御飯に何を食べるか?」から決めましょう。

・「価値」について

あなたが何をしたいか、何が好きかが重要です。AIにコストとして排除されるか、自分の「価値」を高めて "唯一無二" の存在になれるか。

「価値」の話で、落合さんが「交換可能性」という観点で説明されていました。自分が保有する価値が他人の価値と交換ができるかどうか。例えば、自分の持っている物、スキルは交換可能で、健康や身体能力は交換できない。それを区別していくことで、自分が何をしていけば良いのかの指標になりえる。好きなことをやって、価値資本を積み上げていこう。

・ブルーオーシャンについて

藤原和博さんの言葉で、「100万分の1の存在になれ」という言葉があるそうです。これはオリンピックのメダルをとる確率と同等だそうです。これだけ聞くと困難な道だと感じるかもしれませんが、堀江さん曰く、学年1位を三回とれ。っていうんです。

どういうことかというと。中学校や高校の学年の人数って大体2〜3クラスあって100人前後。その中で何かに一番詳しい奴がいるとそいつは1/100の価値がある。
1/100×1/100×1/100=100万分の1になれる。そう考えるとできるような気がしてきませんか?

これはあくまでも指標ですが、これくらいレアな存在になれるとあなたの価値を脅かすものはかなり少なくなる。全てに興味を持ち、好きなことを見つけて、極めてみよう。

10年後に生まれる、残っている仕事

興味深かったのは「職人」だ。 大工や工芸といった一点ものを作る職人の需要はなくならないらしい。ただし、自分の技術や魅力をテクノロジーで再現するといった、AIによる変化を受け入れた者だけが生き残れる。堀江さんは "イケてる" と表現していたが、技術を磨くことを優先するのではなく、より多くの人に知ってもらうためにテクノロジーを受け入れていく変化は必要となっていくのだろう。

また、「感情の共有」をWeb上で行う世界になると言われている。楽しさや気持ちよさを共有すると、賛同者が集まる。「賛同者」とは一緒に何かをやってみたいという仲間だろう。そういう仲間との間に信頼関係があると金銭など関係なく、Win-Winの関係になれる。

この話はオンラインサロンの話にも通ずる。堀江さんのサロンは1万円と敷居が高く感じるが、それに見合うリターンが得られると感じて手を挙げて参加する人が必ずいるという。これも堀江さんとサロンメンバーの間で楽しさの共有がしっかりとできているからこそ生まれるシナジーである。

「オンラインサロン」というと胡散臭く聞こえるが、サークルやSNS上のコミュニティと同じだと思う。むしろ、これこそが現代における幸福の追求に繋がるのではないかと感じる。これに関してはまたどこかで。

・お金の「価値」について

現代社会で "貨幣" として扱われるお金が "信用" に変わるという話。そもそも貨幣としてのお金は「価値」を具現化したツールにすぎず、よりセキュアでダイレクトに表現できるものが技術によって確立されようとしている。仮想通貨やクラウドファンディングがそうだ。中国では個人の信用度がスコアとして数値化される。このシステムは犯罪の減少など、社会の体制の最適化にも一役買っているという。

お金ではなく、信用を貯めろ

その上で、今日、今、この瞬間に行動を始めよう。なんでもいい。

ということで「10年後の仕事図鑑」の感想でした。


さて、次は何の本を読もうかな。 

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