10/21 大根葉をお料理した事、ありますか?
眠い目を擦りながら、やっとこさ身体を上げ、
寝起きから1階のエントランスまで降りて、
あるものをお迎えに行きました。
宅配で取っている、新鮮なお野菜たち。
端境期を経て漸く、お野菜の宅配が再開しました。
「端境期」。
皆さんは、この言葉をご存知ですか?
恥ずかしながら私は、20歳を越えて、オーガニックな食を学び始めてから知りました。
「端境期」は、「はざかいき」と読みます。
物事の入れ替わりの時期を指す言葉で、
お野菜で言えば、冬野菜が終わり、夏野菜が始まるまでの3-4月頃や、夏野菜が終わり冬野菜が始まる、9-10月頃を指します。
この時期は入れ替わりの時期なので、獲れるお野菜が少なくなります。
と言っても、農薬大国である日本は、消費者の求めに応じて年中お野菜を作っている(作らされている?)ので、余り肌身に感じない人が多いかもしれません。
一度、オーガニックスーパーや、産直の新鮮な野菜を売っているお店に足を運んでみて下さい。
端境期の間、お野菜の棚が、ちょっと寂しくなっていることに気付くと思いますよ。
今朝は、届いた大根を、早速お弁当メニューに使いました。
上の写真の右端に写っているのですが、この大根、とっても小さいと思いませんか?
そう、「間引き大根」です。
間引きとは、種をまき、たくさん生えた新芽の中から、生命力が強い(生長が早く、太い)ものを選び、それ以外の若い芽は土から引き抜く作業の事。
転じて、増えすぎたとされるものを人為的に減らす意味で使われ、生まれた子供をすぐに殺す意味でも使われたそうです。
怖い話はさておき、この間引きを行う事で、残った苗は、美味しく育つのです。
では、今朝届いたような、間引きした大根は美味しくないのか?
そんな事はありません。
間引き大根は、実こそ小さいですが、何と言っても、葉っぱが美味しいのです。
農薬を使ったお野菜では、葉っぱまで食べる訳にはいきませんよね。オーガニックのお野菜は、葉っぱまで頂けて、大根の皮を剥く必要もなし。地球に優しく、そして、めんどくさがりの私にも優しい。
今朝は、煎った黒豆と炊いたご飯に、塩揉みした大根葉を混ぜました。
それから、昨日作ったお味噌汁に、大根葉と小さな大根を入れて。
人参と大根葉の彩りが綺麗だったから、鍋で温めていた時に写真を撮れば良かったのに、ジャーに入れてから気付きました。
お味噌汁には他に、冬瓜と、少しの里芋と、豚汁と呼ぶには余りに少ない豚肉。
冬瓜(とうがん)は、「冬」という言葉が入っていますが、実は夏野菜。夏に収穫され、冬まで貯蔵することができるため、冬瓜と呼ばれるそうです。
皮がとても硬く、中は瑞々しい。
お料理する際は、皮を「剥く」と言うより、皮を「切る」作業になります。
現代のように、年中同じ種類の野菜が手に入る前は、こうして、長持ちするお野菜を夏に収穫し、端境期を過ごしていたのでしょうね。
農業とは本来、とても知的で、無駄のない営みなのだと感じます。
最近、ぐっと寒くなりましたね。
のんびり屋な私の身体は、急激な気候の変化に中々ついていけないので、最近は、努めて身体を労わり、大事にするよう、心がけています。
身体を労わる事は、身体を甘やかす事ではありません。
外界の変化に上手く適応し、その中でも個性を発揮出来るよう、身体と向き合う事です。
その一つとして、こうして、旬のお野菜を頂く、という行為があります。
そんな事を考えているうちに、急いで家を出ないと、電車に間に合わない時間になりました。
意気揚々と、ラジオを聴いていた事も原因です。
ハンカチは忘れたけど無事ホームに着いたと思ったら、電車は20分遅れ。
私が普段使っているJRは、人身事故等とは別に、よくこうして、電車が遅れます。
皆慣れているのか、理由を聞く人も少ないし、怒る人もいません。
東京都内だったら、大ブーイングでしょうね。
私の朝は、こんな感じでのんびりです。