見出し画像

秋の読書のふりかえり

記事にするには短いものや、コーヒーから離れた本の話をご紹介します。


テレザ・ホルヴァートヴァー 「コーヒーのあわからうまれたこねこ」

素朴な刺繍で描かれた絵本です。ある条件が揃ったことから、ターキッシュコーヒーの泡から生まれた子猫の物語です。


松田 公太「すべては一杯のコーヒーから」

タリーズジャパンの創業記です。教訓めいたことは語らず、精力的にバリバリ働いて成果を出す様子を、かなりフラットな調子で綴っています。創業期の熱いエピソード、店舗での人間臭いいざこざ、病院店舗への思いなど、様々なエピソードがバランスよく揃っていました。


いさわゆうこ 「デカフェにする?: コーヒー好きのためのカフェインとデカフェの本」

心臓の病気である微小血管狭心症の治療後に動悸の症状が残ったことから、カフェインを断った著者が、デカフェについてまとめた本です。健康面の記述が多く、扱いきれる自信がなかったので記事にはしませんでしたが、デカフェを扱うお店紹介が読みやすく参考になりました。


川瀬 慈 「エチオジャズへの蛇行」

エチオピア独自のジャズの歴史について書かれています。奴隷と植民地を求める欧米列強から逃れてなんとか独立を貫いたエチオピアですが、イタリアの侵攻で国内はぐちゃぐちゃ。そんな時代に即位した、ソロモン朝エチオピア帝国最後の皇帝ハイエ・セラシエは音楽や演劇の振興に力を入れ、エチオピア独自のペンタトニックスケールによる新しいジャズが誕生します。ただこの皇帝も国民に優しい名君ではなくて、また荒れた時代がやってきます。

世の中は色々あり過ぎで、歴史は皮肉でいっぱいです。それでも生まれてきた美しいものを大事にしようと思いました。

どんな音楽なのか気になって検索してみたら、笑ってしまうほど昭和の歌謡曲でした。なぜこうなる。


いいなと思ったら応援しよう!