【第3冊目】世界史(マクニール)
第3冊目について記述します。
「世界史(上)(下)」(ウィリアム・H.・マクニール)中公文庫
皆さんは、世界史を学んだことがありますか?私は、高校時代に、世界史が必修だったので、山川出版社の世界史の教科書で学びました。山川出版社の世界史の教科書は、かなり細かく歴史的事実を記述してありましたので、かなり読み応えのある本でした。日本史と違って、覚えなければならない人名や事件が多かったので、歴史の大きな流れを捉えることに腐心した覚えがあります。
日本人にとって、世界史を学ぶということには、どのような意義があるのでしょうか?日本という国は、海に囲まれた島国のため、自分から意識しないと、世界の中の日本という視点が欠けてしまう傾向があります。世界の大きな歴史の流れの中で、日本の歴史は積み重ねられてきたものであり、世界がどのような流れで発展してきて、それが現在にどのように受け継がれているかを知ることは、日本人がグローバルな視点を持つ上で、ぜひとも必要なことです。
このような観点から、一読をおすすめしたいのが、このマクニールの「世界史」です。この本は、いわゆる一般的な世界史の教科書とは異なり、人間の歴史の流れを大きく捉え、「きわめて特色ある歴史上の問題」を、独自の史観で鮮やかに描き出しています。単なる歴史的事実の記述というよりは、歴史の流れの中に、幾多の人間の営みが行われ、その積み重ねであるという前提に立ち、世界史を読み物として読むのにも適した書物であると思います。
21世紀の世界を、未来志向の視点で構築していくためにも、歴史の流れを大きく捉え、そこから何かを感じ取ることは、決して無駄なことではないのではないかと思います。多くの人が、このような書物を通して、「歴史」に関心を持ち、世界の中に自らの視点を持っていただけることを期待しております。
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