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書評とかレビューとか

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これまで各媒体で掲載された書評や本のレビューなどをアーカイブしております。
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#漫画

書評とかレビューとかの目次

レビュー、書評に取り上げた書名を五十音でINDEXにしました (2024.3.29更新) ◆あ◆『アウトロー・オーシャン 海の「無法地帯」をゆく 上・下』イアン・アービナ『あかんやつら―東映京都撮影所血風録』春日太一『アニメーションの女王たち ディズニーの世界を変えた女性たちの知られざる物語』ナサリア・ホルト『アメリカは食べる。』東理夫『アランの戦争 アラン・イングラム・コープの回想録』エマニュエル・ギベール『ある犬の飼い主の一日』サンダー・コラールト『イエロー・バード』

自宅から真実を暴くベリングキャットの新しい手法| 『WEB本の雑誌』公開版

『本の雑誌』にて連載中「新刊めったくたガイド」の8月号分がwebにて公開されました。(アップし忘れてました) 詳しいレビュー

坂口尚『石の花』|レビュー

ダ・ヴィンチwebにて坂口尚『石の花』(KADOKAWA)のレビューが公開されました。

マンガの力が医療現場を変える!「グラフィック・メディスン」という考え方

グラフィックメディスンとはなにか? 『日本の医療マンガ50年史』(SCICUS)を刊行された日本グラフィック・メディスン協会の中垣さんと落合さんにお話を聞きました。 ダ・ヴィンチニュース 関連書『日本の医療マンガ50年史』のレビュー

水木しげるから浅野いにおまで! 20人の漫画家たちは「戦争」をどう表現したのか?|レビュー『戦争×漫画 1970-2020』

ダ・ヴィンチニュースにてコミック『戦争×漫画 1970-2020』のレビューを寄稿しました。

【レビュー】『日本の医療マンガ50年史 -マンガの力で日本の医療をわかりやすくする-』

ダ・ヴィンチニュースにて『日本の医療マンガ50年史 -マンガの力で日本の医療をわかりやすくする-』(編集:一般社団法人 日本グラフィック・メディスン協会/出版社: SCICUS)のレビューを寄稿いたしました。

日系人強制収容所で少年はどんな日々を過ごした? 『スタートレック』出演俳優が明かす〈敵〉と呼ばれた過去

書評 今回はジョージ・タケイのグラフィックノベル『〈敵〉と呼ばれても』 著者:ジョージ・タケイ/画:ハーモニー・ベッカー 訳:青柳伸子 出版社:作品社 2,200円 ISBN:978-4-86182-826-3

【レビュー】下層から“ざわめき”のように生まれたギリシャ音楽を描く、傑作バンド・デシネ『レベティコ-雑草の歌』

リアルサウンドにてバンド・デシネ『レベティコ−雑草の歌』について寄稿しました。

読みたいと思った本が読めるようになる時代がこれからも続き、またこれからも続きますように/傑作バンド・デシネ『Rébétiko』(レベティコ)を翻訳出版したい!

 フランスの漫画(バンドデシネ)の翻訳で精力的に活動されている原正人さんがクラウドファンディングで『レディベコ』というバンドデシネの翻訳を目指しています(2/17まで)。 『レディベコ』はギリシャの下層階級に愛された音楽で、大戦前のアテネを舞台にレディベコのミュージシャンたちのどうしようもない日常の物語です。(詳しくはリンク先) 原さんとは私の前職の書店からのお付き合いですが、電車で1時間30分、駅から車で20分以上かかるところにある店まで来ていただき、私と二人で「海外コミッ

アメコミの『Saga サーガ』は衝撃だった

アメコミの『Saga サーガ』は衝撃だった。 惑星に住む羽の生えた羽人と月に住む角がある角人が戦争中で、敵対するそれぞれの男女が結ばれ出産。家族3人で宇宙の逃避行というスペースファンタジーなコミックなんですが、メビウスやエンキ・ビラルのように小難しくなく辛気臭くもなく、笑いあり涙あり、そして追うもの追われるもの全てのキャラクターにクセがある。 羽人の女性 アラーナは戦士なんですが、ハーレクインのようなロマンス小説にハマっていて、しかもそれが物語のキーになるなど『ガーデ

漫画と海外コミックのおはなし/コラム《本にまつわるいくつかのお話》第四回

「漫画を読む」ことは言語と同じくらいの知識と漫画特有の文法と表現の読解力が必要だ。  たとえばコマを読む順序。右上から読み始め、左に読んでいき、同じページ内の下の段の右コマに移る。セリフの書かれたフキダシだけでも、実際に声を発しているフキダシと心情を語るフキダシは別で、他にも多くの種類がありこれらも読む順序は決まっている。また、キャラクターの動きは動き始めと動いた後の画のみで途中の動きを理解する。驚く、気づく、緊張するなどの表現も、汗を視覚的に描くなど記号化されているが、それ

笑いがひきつるグロテスクなブラックコメディ—『スターリンの葬送狂騒曲』

「COMIC STREET 外漫街」海外マンガレビューにて 『スターリンの葬送狂騒曲』をレビューしました。  とても読解力を必要とするコミックである。事前に知っておくと物語の理解がより深まる知識としては、ソ連の歴史は基本として、スターリンが死んだあとの空白がどれほどのものだったかを知るためにも、この独裁者のことは知っておかなければならない。そしてネタバレではなく歴史的事実としてスターリン後のソ連がどのように歩んでいったのかを知ることで、ベリヤ、フルシチョフ、マレンコフな