夫婦の働き方に合わせた、理想のホームオフィスを作る
突然のリモートワーク開始から早2年弱。夫婦ふたりで使う理想のホームオフィスが完成したので自慢させてほしい。
ホームオフィスに関しては、素晴らしい記事が世の中にたくさんあるが、ガジェットの比較やDIYの工程ではなく、夫婦ふたりの仕事と生活に合わせた環境をどのように定義し作り上げていくか、その試行錯誤の過程に重きを置いて紹介したい。
まずは完成形のお披露目
デスクのサイズは幅73cm×奥行55cmで、かなりコンパクト。背面のボードは、3本の柱に有孔ボードを貼り付けてある。
なぜこのデスクが理想形となったのか、どのように形にしていったのか説明する。
働き方・暮らし方の特徴
・夫はメーカー勤務、わたしはスタートアップ勤務、どちらもバックオフィス系業務。
・ふたりとも、出勤とリモートワークのハイブリット型勤務。夫は週3、私も週1ほど、オフィスにも出勤するため、会社PCは家に常設しておけない。また、私用のPCをそれぞれ持っており、副業や趣味においては切り替えて使っている。
・ふたりともオンラインMTGが多い。1日のうち4時間以上はMTGに使っており、そのほとんどが自分がスピーカーやファシリテーターである。ふたりとも在宅勤務の日は、書斎とリビングに分かれて業務をしている。
・働いている時間帯が違う。夫は8:00始業だが、私は10:00始業。私がMTGしている間に夫が帰宅する。
要件整理
今回は書斎に構築したホームオフィス環境を紹介。
※リビングにも、インテリアを邪魔しない良いバランスのリモートワーク環境を整えたのだが、それはまた別で!
ポイント①MTGの背景に生活空間や人が写らないデスク配置
我が家の書斎は、クローゼットを兼ねており、衣類をオープンラックに収納している。生活感丸出しの衣類と、「MTG終わった?」とドアから顔を出したパートナーが、MTGの背景に映らない配置にしたかった。
そこで、最適な配置を検討すべく、3Dでのシミュレーションを実施!
家具ブランドのunicoが提供しているサービスで、会員登録をすれば無料で利用できる。CAD等の専門的なツールが使えなくても、自宅の3Dを作成して家具の配置をシミュレーションすることができる優れものだ。
このシミュレーターを利用し、書斎の3Dを作成。色々なパターンでデスクを配置してみる。
こんな感じでデスクの位置が決定。梁の幅に合わせてデスクはDIYすることにした。かなりコンパクトなスペースになるが、MTGまたはエクセル・ワードでの作業が中心のため、逆に言えば、複数のディスプレイや、大きなデスク上の作業スペースは必要ない。
ポイント②肩こり腰痛防止できる椅子とディスプレイ位置
忘れもしない2020年6月某日。IKEAのデスクとスツールで急ごしらえしたホームオフィスでリモートワークを始めて約1か月。わたしの首を激痛が襲った。泣きながら近所の整形外科を探していくと、首にめちゃダサいコルセットを巻かれ、週2回の電気治療に通うことになった。
というわけで、二度とコルセットを巻きたくないわたしにとって、しっかりしたワークチェアは必需品だった。
ワークチェアは高級品なので、様々な比較ブログを読んだり、東急ハンズで試し座りをしてみて、エルゴヒューマンプロを購入することに。思い切りのいる金額だったが、首を痛めたあとしばらく1回1万円の整体に毎月通う羽目になったことを考えれば、投資として払えた。
また、ノートPCの画面を覗きこむとどうしても前傾姿勢になってしまうため、ディスプレイモニターとモニターアームを導入。
ポイント③顔が明るく映るライティングとカメラ位置
日々の業務の中では1on1のMTGも多いので、表情が正面からはっきり映るように、ディスプレイ上部にWebカメラを設置。
そして、夕方以降のMTGだと顔色が暗く映るので、口コミ評価のよかった山田照明のZ-LIGHTを購入。
ところがここで問題が。Z-LIGHTの高さが思ったより低く、ディスプレイかカメラにもろ被りしてしまうのだ。
照明そのものを高い位置に設置するには、壁付けすればいい。ただ、壁に穴を空けることには抵抗がある。そこで、ディアウォールで柱を立てて、そこに設置することにした。さらに、せっかく立てる柱を生かして収納力のある背面ボードとし、モニターアームも壁付けのものを使うことにした。
背面ボードとデスクを、梁の幅ジャストでDIYすることにして、大まかな設計図を描いて必要な材料のサイズを割り出した。
そうして背面ボードとデスクが完成!
ポイント④すっきりしつつもPCの切り替えがスムーズに行える配線
事前にGo Andoさんのマガジンを読みまくっていたため、「美しいデスク=配線がすっきりしているしているデスク」という方程式が頭に叩き込まれていた。
一方でこのデスクは、夫婦ふたりで交互に使うものであり、それぞれの社用・私用PC合わせて4台を切り替えて使用する。固定できる配線はすっきりさせつつも、PCの切り替えがスムーズにできることが大切だった。
まず絶対に隠したいのは、配線のなかでもダントツで太くて扱いづらいモニターの電源ケーブル。こいつは背面ボードに穴を空けることでうまく裏に逃がした。
電源類は床に垂れていると掃除の邪魔になる。マグネットシートでアイアンの脚にくっつけることと、有効ボードのフックを活用してデスク裏に浮かせた。
そして最後に、デスクの手前部分に電源タップを取り付け、PCの切り替えがスムーズにできるように。
アイテムリスト
最後に、使用したアイテム・材料を紹介。
①デスク
・天板 2,990円+送料
DIYer御用達のマルトクショップにて、ゴムの集成材をサイズオーダー
・脚 7,980円
②背面ボード
・有効ボード 5,980円
1畳サイズのものが3等分してあるものを購入。元のサイズだと大型便になり、西濃運輸の営業所まで取りに行かないといけなくなる。
・有効ボードフック一式、2,000円
初めて使うので、色んな形のものがたくさん入ったものをとりあえずゲット
・2x4材 6ft 380円
・2x4材 8ft 1,480円×2本
近所のホームセンターで購入し、その場でカットサービスを利用
・ディアウォール 1,084円×3個
③ディスプレイ
・DELLモニター 12,243円
かなり前にprime dayで購入。はじめからVESA規格のものを買えばよかったと後悔。
・VESAアダプター 3,499円
ディスプレイがVESA規格で無いため、モニターアームに取り付けるためにこちらをメルカリで購入。
・モニターアーム 1,399円
primeセールでめちゃ安くなっていた。ボルトが太すぎて、このサイズの穴を壁に開けることが恐ろしくなったこともあり、背面ボードを立てることに。
④照明
・Zライト 10,480円
・Zライト壁付用クランプ 1,500円
高さが足りず悩んでいたところ、壁付用のクランプがかつて存在していたことが判明。販売終了していたが、メルカリで探してゲット。
⑤その他ガジェット
ガジェットは値段がピンキリで課金沼だと思っているので、まずはとにかく安いものを買ってみて、使用感次第でアップグレードしていく方針にしている。
以下は「まず安いものを買ってみた」の段階。
・webカメラ 2,550円
・マウス 999円
・マウスパッド 980円
・パソコンスタンド 2,580円
・ワイヤレス充電 1,150円
ヘッドセットは、用途に合わせてマイクの集音性重視でいくつも試した結果、これに落ち着いた。
・Jabraヘッドセット 3,800円
キーボードは最安グレードを使ってみたうえで、やや上にアップグレード。
・ロジクール 有線メカニカルキーボード 6,550
⑥配線グッズ
・強力マグネットシート 909円
電源タップの裏に貼り付けて、アイアンの脚に固定。
・ケーブルバンド 699円
配線整理のマストアイテム。マジックテープ式で着脱しやすく、50本入っているので惜しげもなく使える。
・ケーブルホルダー 859円
・机固定コンセント 1,399円
⑦椅子
・エルゴヒューマンプロ 109,780円
全体の予算の半分を占めている。お買い物マラソンで購入したので、15,000円分くらいはポイントで返ってきた。
心残り
・FLEXISPOTの昇降デスクはやってみたかった。夫婦で身長が20cm以上違うので、椅子の昇降だけでは高さ調整の限界がある。スタンディングスタイルでの仕事にも憧れる。ただし幅120cm以上必要だったので、レイアウトとコンパクトさ重視で諦めた。
・ガス式で上下調整可能なモニターアームは導入してみたい。
・ノートパソコンに接続するケーブルが、
①電源
②ディスプレイ用のHDMIケーブル
③カメラ・キーボード・マウス・ヘッドセットをまとめたUSBアダプター
の3本になってしまっているので、ドッキングステーションを導入してディスプレイ裏にしまいこみ、もう少しすっきりした見た目にして、着脱も簡易にしたい。
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