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考えるべきか、動くべきか?その矛盾を超える「瞬時に動く技術」

「まずはじっくり考えるべきなのか、それともとにかく動き出すべきなのか?」
仕事や日常の中で、こんな迷いを抱えたことはありませんか?

「考えすぎて結局動けなかった」「動いてみたものの、結果的に失敗しただけだった」――こうした経験は誰にでもあるでしょう。このジレンマのせいで思い悩み、思ったような成長や成果につながっていないと感じるかもしれません。

行動と思考のどちらを優先すべきなのでしょうか?この矛盾をどう解消すればいいのでしょうか?

この記事では、その答えとしての「瞬時に動く技術」をご紹介します。この技術を身につけることで、行動と思考を切り離す必要がなくなり、両者を同時に進められるようになります。迷いをなくし、成長を加速させるための考え方と具体的な方法を一緒に見ていきましょう。


なぜ即行動が自己成長につながるのか?

「ゼロ秒思考」で有名な赤羽雄二さんが著したこの本では、マッキンゼーで活躍してきた著者自身の経験をもとに、「即断即決、即実行」の技術がいかに成果を生み出し、自己成長を加速させるかが語られています。迷いや不安を抱えたまま動けない人に向けて、瞬時に行動することで得られる効果や、その実践方法が具体的に解説されている一冊です。
この本を読んで特に心に残ったのは、「自己成長のためには即断即決即行動が不可欠だ」という考え方です。成長したい、変わりたいと感じた瞬間に動くことが、結果を出すだけでなく、自分自身を変える大きな力になるというメッセージに強く共感しました。

単に行動量が増えることで成果が出るという話ではありません。即行動を習慣化することで、思考のスピードや柔軟性が高まり、成長を支える基盤が整っていくのです。この「行動と思考の連動」が、成長を加速させる鍵だと感じました。
さらに、この本は単なるハウツー本ではありません。「即行動」を習慣化することで、それが自分を支える骨子となり、日々の意思決定や行動に一貫性が生まれることを教えてくれます。

このように、即行動が自己成長にどれほど深く結びついているかを学んだとき、「動かなければ何も始まらない」という言葉の意味を改めて実感します。行動することで、結果だけでなく、自分自身を変える力を得られるのです。

関連:アイスバーグ理論と即行動の重要性

「アイスバーグ理論」という考え方があります。
簡単に言うと、成果を出している人はその「成果」という目に見える部分だけが注目されがちですが、実はその裏側には、多くの人に見えない努力や基盤が存在しているというものです。いわゆる「氷山の一角」というやつですね。
多くの人はスキルや能力を磨くことに必死になりますが、実際にはそれ以上に重要なのが「人生哲学」「意識」、そして「習慣・行動」です。これらが水面下で成果を支える土台となり、長期的な成長や成功を可能にします。
特に「習慣」と「行動」は、日々の積み重ねによって自分自身を支える骨組みとなるものです。そして、この部分を強化するために役立つのが、瞬時に動く技術です。著者の「ゼロ秒思考」は、さらにその土台となる「考えを形成する力」を鍛える方法論として非常に有効なのでぜひ興味がある方はチェックです。
こうした技術を身につけることで、表面的な成果だけでなく、その裏にある基盤を強固にし、自己成長を加速さ
せることができるのです。


具体的な7日間プランと実践のポイント

本書では、瞬時に動く技術を身につけるための具体的な7日間プランが紹介されています。ここでは、その中から抜粋して、すぐに始められる実践的なTipsをご紹介します。

1. 返信を即対応にする(4日目)

まず取り組みやすいのが「返信を即対応にする」ことです。返信は、考え始めたらいくらでも時間を費やしてしまうものです。
初めは拙い文章でも構わないので、即レスの習慣を身につけましょう。少しそっけない印象を与えることがあっても、それ以上のリターンが得られるからです。

即レスの最大のメリットは、他人からのフィードバックが目に見えて変わる点です。社内から「返信早いね」と言われたり、クライアントから「早急に対応ありがとうございました」と御礼を言われたり。自分自身でも、相手の返信を待っている間は精神的余裕があり、有能感が生まれます。
このフィードバックが次の行動を後押ししてくれるので、結果的に効率よく成果を上げることができます。まずは「即レス」を意識してみてください。


2. Googleアラートを活用する(3日目)

次に試してほしいのが、Googleアラートを活用した情報収集です。
自分の仕事や興味関心、趣味に関連するキーワードをGoogleアラートに登録してみましょう。毎日関連情報が自動的に届くので、効率的に情報を得られます。

集めた情報は、瞬時に使うことが重要です。友人にシェアしたり、取引先にニュースを見たと伝えたりすることで、情報収集の楽しさを実感できるでしょう。こうした小さな行動が積み重なることで、日々のモチベーションも高まります。


3. 仮説を立てて動く(5日目)

次に重要なのが「仮説を立てて動く」という習慣です。
「あれかな?これかな?」と考え、すぐに行動して検証してみましょう。
ここで、「考えてから動くべきか、動きながら考えるべきか」という葛藤が登場しますが、仮説思考を研ぎ澄まして、瞬時動く技術を習慣化すると、そのように思い悩むことがなくなります。上記のメールや情報収集の習慣が、まさに仮説検証と瞬時に動くを同時に行う習慣になっているからです。

著者は「人間はみな頭がいい。仮説はだいたい合っている」といいます。コンサルティング業界のトップであるマッキンゼーの先輩からこのように励ましてくれます。
マッキンゼーでもない私があえて厳しく言うならば、「自分の頭で考えていないから、言語化していないから」、仮説思考を使えていないだけです。

頭の中のイメージを外に出すには、声に出して伝える(会議やコミュニケーション)、文字情報で伝える(メールや文章)、図示して示す(パワーポイントなど)ことなどをしています。
一朝一夕でできることではないので、まずは言語化のトレーニングをすることも重要でしょう。著者は『ゼロ秒思考』も書いているので、併読することで、仮説思考と瞬時に動く技術をリンクして両立させることができます。


4. 実践する仲間を増やす(7日目)

最後に、これらの習慣を継続するために「実践する仲間を増やす」ことをおすすめします。
これまで新年やイベントのタイミングで決意をしたものの、続かなかった経験はありませんか?
足りないものは、決意の強さではなく「仕組み」です。

こういった習慣を続けると、必ずあなたの努力を見てくれる人が現れます。そのような人に、今取り組んでいることを伝えてみましょう。共感してくれる人がいれば、なにか取り組みを一緒にできないか、考える場を作ってみましょう。仲間と共有することで、モチベーションがさらに高まります。

注意点としては、信頼できる人を慎重に選ぶことです。あなたの成長を喜んでくれる人ばかりでなく、遠くに行くことに不安を感じる人もいます。批判的な態度を取る人もいるかもしれません。そういった人たちに足を引っ張られないよう、まずは応援してくれる人、少なくとも邪魔をしない人を見つけましょう。

これまでの実践を通して、他人をあっと言わせることをしてきたああなたなら、きっと共感してくれる仲間がいるはずです。周囲に良い影響を与えているという気持ちを持って、自信を持って取り組んでいきましょう。


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