オズの魔法使いからみる起業家に必要な特性を考えてみる!!
みなさん『オズの魔法使い』を知っていますか? その原作は、米国の童話作家であるライマン・フランク・ボームが1900年に出版しました。その後は、ミュージカル映画としても有名になり、物語の詳しい内容は知らなくても、例えばその中で歌われる『オーバー・ザ・レインボー(虹の向こうに)』のメロディは聞き覚えがある方も多いのではないでしょうか。
オズの魔法使いからみた起業家の適正!?
スタートアップ企業ですとCEOはアントレプレナーシップやベンチャーマインドを発揮して組織を引っ張っていくことがとても重要ですが、今回は「オズの魔法使い」の教訓を応用して創業者のポテンシャルを考えていきたいと思います。
簡単にまとめると、「オズの魔法使い」は魔法の国へ飛ばされてしまった主人公のドロシーが家に帰るための方法を探す物語になります。
ドロシーは、良い魔女から「黄色いレンガの道をたどってオズの魔法使いに会い、助けを求めるといい」と助言され、旅を始めるのですが、その途中で脳を欲しがるカカシ、心を欲しがるブリキ男、そして勇気を欲しがる臆病なライオンと出会います。オズの魔法使いに会えばあなたたちの求めているものも手に入るかもしれないとドロシーは提案し、彼らと旅を共にすることになります。しかし、やっとオズの魔法使いに会えたと思ったら、悪い魔女を倒さねばドロシーたちの願いを叶えないと言われてしまいます。そこでドロシーと仲間たちは悪い魔女を目指して旅を続けるのですが、途中で魔女が猿や狼、カラス、蜂など、様々な妨害を仕掛けてきます。大変険しい道のりですが、それらを乗り越え、最後には悪い魔女を倒すことに成功します。同じ目標に向かって力を合わせ、協力したからこそ成し遂げることができた、というのがこの物語の教訓です。
脳、心、勇気の3要素
このようなドロシーの旅のテーマ自体は、文化を超えて通用するものだと思います。
脳、心、勇気の3つは創業者にとってどれも欠かせない要素となり、それらの要素はリーダーシップを支える3本柱のようなものである為、どれか1つに偏るのではなく、最適なバランスを求めるのが肝心であります。
たとえば、「知恵(脳)」にばかり偏りすぎても、「勇気」がなければ創業者として成功しにくいかもしれません。同様に、「情熱(心)」にあふれていても、それを実現するための知的創造力を伴わなければ、やはり難しいと感じます。
ただし、もし多すぎて良いものがあるとしたら、それは「勇気」です。PayPal創業者のPeter Thiel氏も、著書の「Zero To One」でこのように述べています。「並外れた思考力を持つ、いわゆる天才は非常に少ない。しかし、勇気のある人はどんな天才よりもさらに少なく、貴重だ」。
ピグマリオン効果
ドロシーの旅は「ピグマリオン効果」ももたらしていると感じます。
ピグマリオン効果とは、高い期待をかけることによって、相手のパフォーマンスがその期待に応えて向上する心理効果のことです。つまり、野心的な目標を設定すれば自然とパフォーマンスも上がるということになります。
これまでの実例などから見ても、スタートアップに限らず、一見大胆な目標を設定している組織のほうが高い成果を生み出し、予言の自己実現によって異例の成長を実現できているようです。
あのElon Musk氏も、SpaceXを創業してまだ間もない頃に火星移住計画を提案し、世間を驚かせました。
しかし、彼の破天荒とも言える考え方が原動力となり、SpaceXのこれまでの高成長に結びついてきたのもまた事実です。
知恵、情熱、勇気、そして大胆な目標。これらが創業チームに求められている要素だと思います。
実際、私が資金調達する際はそのような点も盛り込んでアピールすることが多くあります。
尊敬され、バランスのとれた創業者とともに会社を作り上げ、野心的な「旅」を共をしてほしいと私は考えております。
このような姿勢で資金調達するからこそ、たとえうまくいかなかったとしても、素晴らしい人たちと組めたこと、同じ目標に向かって協力できたことを誇りにも思ってくれると思います。
そしてなにより、このようなことがきっかけで投資家とともに成功への道のりを歩み、世界を変えることになるかもしれません!!
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