もう、逃げない
ずっと「頑張らなくてもいい理由」を探し続けてきたようにも思える。
その積み重ねが、生きることを放棄したくなったのだろうか。それとも、頑張っても報われない現実に嫌気がさして、生きることを放棄したいから「頑張らなくてもいい理由」を探すようになったのだろうか。
「できない自分自慢をしているようにしか見えないし、人をコントロールなんて普通の人は思わない。」
この文字が目に入った瞬間、私は送り主に怒鳴り込みに行くことを決めた。怒りなんて今までにあまり感じたことはなかったし、感じたとしてもそれを本人に直接ぶつけたことはなかったので、送り主のところへ行くまで謎に自分を奮い立たせていた。いつも相手のほしそうな言葉だけ選んで発言して、自分の能力に自信がないし、能力なんてないと信じ切っているから、いかに上に気に入られるかを気にして生きてきた私にしては珍しい選択だった。
結果、相手には取り合ってもらえず、私の言動はエスカレートして、後から思い返してはひどく落ち込んだ。そして、全文に改めて目を通すと確かにそのワードは胸に引っかかるが、他は考えが綴られているだけで、私がわざわざ怒鳴り込みに行く理由なんてどこにもなかった。
私のトキは高校生ぐらいから止まっている。当時から、自己受容も自己肯定もままならないままに進み続けた。弱さをさらけ出しながら、様々なことにチャレンジする生き方を貫いていると、気づけば自分の周りは、自分を思って応援してくれる仲間でいっぱいだった。しかし私の中で、仲間からの肯定の言葉をありがたく、嬉しく思う気持ちより、その他大勢の評価を気にする気持ちの方が大きかったから、自己否定を繰り返しては底まで落ちるような自虐的な行為を繰り返していたのだろう。その他大勢の評価なんて気にしだしたらキリがない。そして、自虐的な言動は、仲間をも傷つけたり、時には攻撃してしまうことを胸にとどめておきたいと思う。「まずは自分のことをどうにかしなさい。人助けはそのあとだ。」と助言しつつも、思うがままに突っ走っていた私を、誰一人止めなかった周囲にはとても感謝している。
また、私が私の能力を信じて歩めるようになった時に、仲間と思いを形にしていきたい。私は私を生きる。もう逃げない。