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下駄の種類と仕上げ方法の話。

下駄の種類 1)駒下駄(こまげた)


一般的に「下駄」といわれて思いかぶ、2本の歯がついている下駄です。
和装履物の基本です。
少し履いて、慣らすことで真価を発揮します。
歯がすり減ってくると履きやすくなります。初めての方は、びっくりされます。
ほとんど歯がなくなって、たいらになるまで履く方も多いです。

下駄の種類 2)のめり

駒下駄に似ていますが、前の歯が斜めなっています。
歩きやすいように考えられ、改良された下駄です。
のめりは「新品」でも履きやすく、歩きやすいかたちをしています。
この下駄は【千両】という名前の商品があります。この由来は「千両役者」からきています。
江戸っ子のおしゃれは足元から!だったのです。

下駄の種類 3)右近

高さのない、サンダルのような形の下駄です。
「歩く」ためではなく「立つ」ために改良されたもので、立ち仕事をされる方が履きくことも多いです。
スリッパ代わりや、室内ばきとして利用しやすい一品です。
二本歯に比べると歩きにくいですが、車の運転もできますし、ゴム張りのため滑りにくく日常では使いやすくなっています。
浴衣セットについている下駄は、この右近が多いです。

下駄の種類 4)一本歯

歯が1本だけの下駄です。天狗下駄、スポーツ下駄と呼ばれることがあります。
元は山登りや坂道で履かれることが多く、走れる下駄です。
支点が一本なので、傾斜による影響を受けませんし、バランス感覚と体幹を鍛えることでボディイメージをつかみやすくなります。
オリンピック選手や、武道家、ダンサーなどにも人気です。
体の緊張をリセットするのか、腰痛や背中痛、肩こりなども改善します。

下駄の仕上げ方法 1)磨(みがき)

シンプルな仕上げ方です。
桐の質感や木目、風合いをそのまま生かしています。
砥の粉(とのこ)と蝋(ろう)を塗って、磨きあげます。
履き心地もよく、さらっとスベスベ、木の良さを一番に感じられます。
綺麗な木目は経木(桐の美しい木目部分を紙のように薄く削り出しているもの)を貼っている場合もあります。
汚れが気になった場合は、水とたわしで洗えます。

下駄の仕上げ方法 2)焼(やき)

下駄を酸素バーナーで、表面を焦がし焼きしています。
煤を落とし、全て手作業で磨き上げています。この作業が一苦労です。冬でも汗だくになります。
焼き色がついているので、汚れが目立ちにくく、素足で日常的に履きやすいです。
木目がはっきりと見えるので、完全オリジナルの一品になります。
(木目は一つとして同じものがありません)

下駄の仕上げ方法 3)

下駄の台に「畳表」を貼り付けたものです。
畳表がついた下駄は、正装になり得ます。オフィシャルな場にも出て行けます。
また、普段ばきより一段オシャレなので大人気です。
夏は涼しく、冬は暖かいので1年を通して履くことができます。
いまでは「畳表」を作る職人も減ってきているので、レアです。


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