見出し画像

体験

今頃になって急増した蚊達が僕の皮膚→血液を襲って来ている。虚しさまでも吸い取って貰いたいが生憎蚊は僕の血液だけを吸い取って何処かに行く。特に手首の血管が良く見える所を刺されるのが1番僕の気分を害する行為だ。僕は何故だか人の血管を見るのが苦手だ。前も書いたが、時々僕は「死が怖いもの」という意識を持つ為の時間を設けている。この行為をしないと突発的な衝動で死んでしまう可能性が大いにあるからだ。衝動で死んでしまうと衝動が収まった時に来る「なんでこんな事で死のうと思ったんだろう。」という虚無感に苛まれた時、「あの時死ななくて良かった。」といつも思うあれの為だ。なので後悔だけが残る死を避ける為「死が怖いもの」という意識を持つ様にしている。その際によくグロ動画を一日中見るというミッションを自ら設け、朝起きておにぎり食べてまた部屋に戻って外が暗くなるまで見続けるという事をする時がある。この行為をする事で「死の価値の無さ」を実感すると共に、殺される人々皆泣きながら叫びながら悶えながら死んでいくのを見て「死が苦しくて、怖くて、悲しいもの」という意識を再構築する事が出来る。その中で僕が唯一直視できない映像は、「生きたメキシコ」「ダルマシリーズ」「IS系」などでは無く、「腕を切断するぐらい深いリスカ」これに尽きる。本当に吐き気、動悸などテンプレの症状を催しながらすぐさま画面を閉じる。いつもこれの繰り返し。その原因が何故かを今日ふと考えてみた。そして「グロ動画の中で1番実感できる痛み」という結論が出た。例えば男性の場合、「ショットガンが足の太腿に接している状態で打つ」と「那須川天心に思いっきり金玉を蹴られる」という最悪の2択どちらかを必ず受けなければならないというミッションがあった時、恐らく男性全員天心の方を選択すると思う。何故ならショットガンの方は確実に撃たれたら足の太腿が一瞬にして破裂し、強烈な痛みを伴いながら出血多量ですぐ死ぬだろう。だが、この状況をグロ動画で見るとしたらどうだろう。自分は暖かい布団の中に入り、おしっこがしたくなったら直ぐにトイレにも行けるし、何か食べたくなったら直ぐに何か食べることができる状態でグロ動画を見る。そしてその中で先程の太腿ショットガンと天心金玉を見るとすると、明らかに太腿ショットガンの方が強烈なグロさを放つと思うが、如何せん今両足がある奴らは実感したことが無い痛みであり、勿論体験した事も無いので本当の痛みを想像出来ない為、あまり痛みを感じない。しかし天心金玉の場合だと、男性一度は何かしらの理由で金玉を強打した事があり(何のデータも無いが、何故か言い切れる。)その時体験した痛みを知っているので痛みを想像出来、痛みを100%で感じる事が出来るので、太腿ショットガンよりも痛みを感じる事が出来るのだ。だから僕が1番苦手なグロ動画「腕を切断するぐらい深いリスカ」が見れないのは、リスカをした事は無いが、リスカに似た「コピー用紙で親指を切る」「草むらを走っていたら足に無数の切り傷が出来た」「調理実習の時に包丁で指を切った」などのリスカに似た切る→出血という体験をしているのでリスカの痛みを容易に想像する事が出来て、その時の痛さよりも、もっと痛い行為だと思うと僕の両手首に意識が集中して同じ様な痛みを疑似体験する事が出来、痛過ぎて見れなくなるという訳だ。

体験しないと何も分からない。
あの頃が輝いてた事も。
あの子がとても可愛いかったことも。
友達が出来て嬉しかった事も。
好きな事を好きなだけ出来た事も。
親に内緒で何処か遠くに行った事も。
海が綺麗だった事も。
ラーメンが美味しかった事も。
札幌の雪は厚みがあってふわふわしてて直ぐに雪だるまが作れる事も。
100円玉を募金箱に入れた事も。
お金が無いのに幸せだった事も。
そして

生きていた事も。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集