積年の恨みか、おとぼけか
久しぶりに父の話。
もう深刻ぶっていても仕方ないので、楽しく紹介します。
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先週の日曜日の話。弟から昼過ぎにLINE。
「お前がいると何もできないから、早く帰れと追い出された。
夕方の薬を飲むか確認しておいて」と。
19時には寝てしまうので、早めにユピ坊で話しかける。
すると、しょんぼりとソファに座っています。
「もう、父ちゃんはだめだ。生きていても仕方がない。」
いつもの弱気モード潜伏中です。
「どうしたの?」と尋ねる。
「酒に砂糖を入れたつもりが、塩だった。こんなこともわからなくなるなんて。頭がおかしくなった。」とのこと。
お酒に砂糖??
聞くと、甘いお酒が飲みたくて砂糖を入れて飲んでいたらしい。
それは、まぁ、まぁ、いいとして。
砂糖と塩をまちがえた?
お楽しみのお酒がしょっぱすぎて、ショックを受けているという。
生きる気力をなくしているという。
悪いけど、大爆笑。😂
「料理をしていると、砂糖と塩を間違えることなんて誰でもあることだよ。
今度、甘いお酒を買っていくから。」
「でも、トラクターに乗ってもエンジンかけられないし、畑はきれいにならないし、こんなんじゃ野菜も作れない・・・」と、弱気の虫が収まらない。
昼間に弟の見守る中、念願のトラクターに乗ったものの、うまくいかなかったようです。
それで弟と言い合いになったようでした。
「でも、トラクター乗れたんでしょ? 上出来! 上出来!」
などと一生懸命盛り上げて、やや浮上してきたかな?というタイミングで、母が一言。
「ほらほら、またズボンを2枚履いてるし。最近とんとボケちゃって。」
またー、せっかく登ってきた崖から落とすようなことを言う。(苦笑)
母ちゃん、今、そんなことを言わないでーーーっ💦
いつもなら、「何を!」と言い返すのに、今日はその元気もありません。
また、いちからなだめて、すかして、持ち上げて、やっと「じゃ、もうちょっと頑張ってみるか・・・」となったタイミングで、母がまた一言。
「ほらほら、シャツも裏返し。ホント最近ボケちゃって。」
どさっ、とまた父が崖下に落ちた音がしました。😣
母も十分、おとぼけさんなのです。
5分前の私たちの会話を覚えていないし、しょんぼりしている父の気持ちが理解できない。
いや、もしかしたら積年の恨みがこもっているか?? 😂
最近の母の口癖が「まぁ、仕方ないよね~。90歳だもんね~。」です。
そうそう、それでみんな自分の気持ちに折り合いをつけるしかない。
しかし、このやりとりは文章にするのが難しい。
ドリフのコントよりおもしろいのだけど、かけあいの「間」が表現できないのが残念です。😅
ちなみに、次の日には何事もなかったかのように、ケロッとしていたので、ご心配無用です。🤣
タイトル画像は”なめ潟もくじ”さんにお借りしました。
タイトルが「エッセイ【祖父の道】0072」となっていました。
父と重なります。ありがとうございました。
お気軽にコメントお待ちしています。
かる~いノリでいただけると、かる~く返します。