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内定者に向けたフォローと戦力化のための、「就業レディネス」とは?

このnoteは、2021年9月8日にカケハシスカイソリューションズのメールマガジンで配信されたコラムをもとに作成しています。
コラムは、コンサルティング部ゼネラルマネジャー 中森が執筆しました。

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「レディネス」という言葉をご存知でしょうか?心理学用語で学習の準備が心身ともにできている状態を指す言葉です。その中でも、人材マネジメントにおいて学生が企業に所属をする準備ができている状態を「就業レディネス」と言います。つまり、就業レディネスを形成することによって、自発的に仕事に取り組む意欲や意義を内省できる新入社員に育てやすくなるのです。企業側が新入社員の受け入れ体制をつくる上で新入社員に対しておこなえる最初で最大のアプローチのひとつとも言えます。

では、どのように就業レディネスを形成すればよいのか。私は、内定者時期から仕事の「成果」を出すための取り組みや関わりを教えることが大切だと思います。実際に内定者の声を集めたデータを見ても仕事に関する不安はとても強いことがわかります。

■HR総研が発表した「【神戸大学・服部泰宏准教授監修】2021年入社予定者の入社前意識調査」の結果
・4月からの入社に向けた不安の分布

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・内定者が会社に求める支援の内容

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出典:ProFuture株式会社/HR総研 【神戸大学・服部泰宏准教授監修】 2021年入社予定者の入社前意識調査より

オンラインでの採用フローが一般化したことで、関わる社員の数や時間が減るだけではなく、コロナ禍が続き内定者懇親会など交流の場が設けられず、一緒に働く先輩と触れ合う機会も少なくなっていると思います。結果的にこれまで以上に、内定者は「自分の選択は正しかったのか、入社して邪魔にならないか」と、問題を外在化できずに不安を抱えたまま入社を迎えてしまいます。モチベーションが低いと入社後も成功体験の積み重ねが人任せ・運任せになりやすく、自己肯定感を得られなければ早期離職のリスクにもつながっていきます。

私は就業レディネスを高め、リスク回避をするためにも、オンライン時代の内定者に向けて取り組むべき3つのことがあると思います。

1.会社の取り組みや仕事上のハイライトを定期的に発信する
2.アルバイト(有償インターン)を提示する
3.一人ひとりを会社の一員として認識して定期的な交流をつくる

1については先述のように、コロナ禍において会社見学や先輩社員との交流会などをおこなえない分、社内報や最近の仕事事例、社員の様子を撮影した動画といった定期的な発信をおこなうことで内定者が会社の雰囲気や部署間の繋がりなどを理解できるようになります。また、仕事の事例はオンライン研修の形式で紹介することも効果的でしょう。

2については1で仕事の事例などを見た上で、内定時期から新入社員時期でも会社に貢献できる仕事に触れさせ、自信をつけさせます。また、一部の社員との交流も図れるので、実際に入社をした時のイメージもつきやすくなり、入社してから生まれる不安を先回りして解消できる可能性も高まります。

3については内定者を「お客様扱い」しないことで、ひとりの社会人としての自覚を形成する狙いがあります。定期的な連絡や報告を発信していくと同時に、内定者の状況をみながらフィードバックを加えるなどメンバー面談に親しい関わり方をおこないます。この時、内定者SNSアプリを利用すると運用がスムーズになります。実際にカケハシは「内定者ひろば」というアプリを活用して定期的なコミュニケーションを取り合いながら、内定者の気持ちを4月に向けて高めていっています。内定者からの声を聞いても内定先と繋がれる専用アプリの存在はとても好評なようです。

採用活動に比べると内定者に向けての施策は軽視されやすいと思います。しかし、4月の入社から慌てて対策を考えるよりも、半年かけてじっくり「0年生」として育てていける内定者時期こそ企業の受け入れ体制を強める一手になります。自社の内定者の「就業レディネス」を高めるための取り組みを改めて考えてみてはいかがでしょうか?

>内定者ひろばのサービス案内はこちら

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