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【独立する前の基礎知識7】上手に退職する方法を教えて!

Question
デザイナーとして独立するために、現在勤めている会社を退職しようと考えています。初めて会社を辞めるので何かと不安なのですが、どういった点に気を付けたらいいでしょうか?
Answer
できるだけ円満退職になるよう心掛けましょう。これから始める仕事と同じ業界の会社に勤めていれば、なおさらです。会社や取引先に迷惑をかけないタイミングを選び、退職後もコネクションを継続できれば、独立後も何かと助かります。

クリエイターとして独立を目指す場合には、卒業後にいきなり独立せずに、デザイン会社や広告代理店など、目指したい分野の会社でしばらく修業して必要なスキルを身に付ける、という方が多いと思います。

独立へのステップとして会社に勤めている場合は、会社を円満に退職することは、今後の成功のためにとても大切です。

お世話になった先輩方や、仕事以外でお付き合いさせていただいた外部の方々には、いろいろな相談事や悩みを聞いていただき、仕事も紹介していただくこともあります。こうしたご縁は、退職した後になると、本当に大切なものです。

急に退職して、上司や同僚に迷惑をかけてしまうと、そこで会社との縁が切れてしまいます。最後まできっちりと引き継ぎをして、お互い気持ちよく退職できれば、上司や同僚から「仕事があったら連絡するよ」と言ってくれるかもしれません。

退職するためには、まず直属の上司に相談する必要がありますが、伝えるタイミングは重要です。法律上は、退職日の2週間前までに辞める旨を会社に伝えればいいことにはなっていますが、一般的な会社では、就業規則などの社内ルールで、1か月前までと決めていることが多いようです。

それでも、引き継ぎのスケジュールや、残った有給休暇を消化することも考慮すると、2〜3か月前には上司と相談したほうがいいでしょう。

また、退職する時期も慎重に検討しましょう。仕事が多い繁忙期に辞めてしまうと、上司や同僚に迷惑をかけてしまいます。事前に上司と相談しながら、会社の都合に配慮して退職時期を決めるようにすれば、退職後の関係がより良好になるはずです。

お世話になった取引先や顧客(クライアント)にも、きちんとご挨拶をしておきましょう。ただし、「今度独立するので私に仕事を回してください」と直接伝えるのは避けましょう。

焦る気持ちはわかりますが、会社の大事な顧客を奪うようなことをしては、トラブルのもとになります。在職中に、顧客が満足するようないい仕事をしていれば、先方もきっと覚えておいてくれます。

「今度何か仕事があったら、直接お願いするよ」と言われるような良い関係を築いていれば、独立後も協力してくれるかもしれません。社内だけでなく、社外の方とも良い関係ができてきた頃が、独立する1つのタイミングだと思います。最後に、賞与(ボーナス)が出るかどうかのタイミングも考慮しましょう。

賞与が支給される日に在籍していないと1円ももらえないというルールになっている会社もありますので注意しましょう。会社の給与規程などのルールで事前に確認して、もらえるものは、しっかりもらっておきましょう。

▼出典
『駆け出しクリエイターのためのお金と独立準備Q&A』
(桑原清幸・玄光社)
キャラクターデザイン=山内庸資


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