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エッセイ

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2022年1月の記事一覧

夜の冷たい仄明かり

夜の冷たい仄明かり

所謂「林間学校」が、我が短い人生で、もっとも生きた心地に満ち溢れた時間だった。
小学五年生の頃のことだ。

童心に映る木々の緑は、大人に近づいてしまった今と比べると、美し過ぎる程に美しかったことを憶えている。そして、中でも、「キャンプファイヤー」これは、至上のおもしろさを誇った。

幼い我々は、招集を受けると、列を成して、昏い広場へと繰り出す。

夜、

暗闇、

そこに一つの

火、

それを囲

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ナンセンスの箱

ナンセンスの箱

小学校生活最後の図画工作に於ける作品は、オルゴール・イン・木箱だった。なんかグレードニ、三個下の「アリス・イン・ワンダーランド」みたいだな。
僕達はその、木箱を作った。

木箱は直方体で、当然六つの面があり、その全ての面のデザインを、自分達で決定することができた。
そこで、確か、

「六年間の小学校生活、その思い出」

こう言ったモノをテーマにおいたデザインをするように言われたことを覚えている。

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