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生産性を高める働き方 / 超時短術

・働き方改革に成功したのは、12%(528社中)
・業務時間に占める社内時間の平均は、大企業45%、中堅中小企業22%
・働き方改革に成功している12%のポイント

上記は、「仕事の「ムダ」が必ずなくなる 超・時短術(著)越川慎司」に書かれている内容です。本書は、2019年8月に出版されています。

今(2020年6月時点)は、コロナにより、「働き方改革」という言葉は聞かなくなりました。しかし、「働き方改革」とAfter コロナ・ニューノーマルとは、共通する部分が多くあります。

そして、「働き方改革」が叫ばれていた時期に積極的に改善していた企業は、コロナでも変化に対応できたのではないでしょうか。

著者の越川慎司氏の経歴
・国内大手通信会社、外資系通信会社に勤務、ITベンチャーの起業を経て、2005年に米マイクロソフトに入社。のちに日本マイクロソフト 業務執行役員としてOfficeビジネスの責任者等を務めた後、株式会社クロスリバーを設立。
・現在、アグリゲーターとして、週休3日で企業の働き方改革やITプロジェクトの支援。また海外プロジェクトにも参画し、年間移動距離は地球4周以上。

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働き方改革に成功したのは、12%(528社中)

著者が、「働き方改革に成功していますか?」という質問を当時528社へ行った結果、「YES」が12%、「NO」が88%という結果だったそうです。

本書には、働き方改革の失敗した企業の要因や改善すべきポイント・施策などが掲載されています。

私は、リモートワーカーとして、複数社とお仕事をさせて頂き、ときに提案させて頂いています。そして、かなりの企業は、「既存のやり方を変えられない企業・個人」と感じます。

どういうことかというと、「リモートワークで支援します。◯◯がスコープとして、◯◯のような進め方で御社の業務をサポートします。」という話をします。すると、「支援していただきたいのですが、弊社にお越し頂けないでしょうか。弊社では、直接話をして頂いておりまして、、、」といった話があがることが多々ありました。

たしかに、事業内容によっては、リモートに移行することが難しい業務は存在すると思います。しかし、私が提供する業務内容に対して、社内でリモートワークの前例がないため社内に来てください。というのは違和感を感じました。

これは、リモートワークの推進や、自社の業務を外部にアウトソースということだけでなく、新しい事業への挑戦や組織改革においても同じことが起きるのではないかと思います。保守的な人々がいる組織では変化をすることを拒んでしまうため、挑戦できないのではないでしょうか。

ただ今回のコロナでは、そういった企業の多くでも、リモートワークやデジタル化を推進せざるを得ませんでした。こういった企業が緊急事態宣言開けからどう変化していくかは非常に楽しみだと思っています。

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社内会議が業務時間に占める割合は、43%

生産性とは、「生産性 = 成果 ÷ 労働時間」です。生産性をあげるには、無駄な時間を減らすか、効果的な時間を増やすかしかありません。

本書では、著者が関わった221社を調査した結果、業務に使われている時間は、①社内会議:43%、②資料作成:14%、③メール:11% という結果だったようです。

社内会議が43%を占めるというのは、改めて考えると衝撃ではないでしょうか。一律に無駄だとは言えませんが、本当に全員が参加する必要があり、価値がでている会議というのはどの程度あるのでしょうか。

著者の調査では、75%が「うちの会議はうまくいっていない」という回答をしているようです。これだけ多く時間を社内会議に当てているにも関わらず、「うまくいっていない」ということは、生産性を下げている大きな要因と考えられます。

本書では、会議の改善方法も掲載されていますし、会議についての本も多く掲載されているので、読むと参考になることが多いと感じました。

私が以前勤めていた企業では、会議では下記のルールが存在していました。
フリーランスとして、何社かとお仕事をさせて頂きましたが、細かいUpdateされていくノウハウはありますが、下記ルールをまもれば会議自体の生産性は高まると感じています。

・アジェンダを事前に準備する
・会議中に議事録 / ログをとり、参加者が見えるようスクリーン・ディスプレイに表示する
・決定事項・持ち帰り事項を明記する
・持ち帰り・ネクストアクションは、担当者と期限を明記する

これをキチンと実施することで、会議はかなり良くなると感じています。

とはいえ、そもそも会議の目的が曖昧であったり、参加者の過不足や準備不足といった、不要な会議なども存在するため、会議全体を一度整理することもおすすめです。

不要な会議はなくしてしまったほうが生産性は良くなることは間違いありません。

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働き方改革に成功している12%のポイント

最後に、本書にかかれていた成功している会社のポイントを引用します。

・量の改善だけでなく質の改善をしている
・デメリットではなくメリットに目を向ける
・マネージャーが社員は経営資源と捉えている
・経営戦略の一貫として取り組んでいる
・成功パターンの発見プロセスだと思っている

コロナにより、無理やりリモートワークに舵を切った企業は多くいると思います。そのなかで、リモートワークの良かった点、悪かった点など色々な気づきがあったと思います。

私が感じた点は、「やったらできましたね」です。

先程も記載しましたが、以前は、リモートワークの話をしても、うちは◯◯だからと変化を拒む企業・人たちは多くいました。

しかし、そういう企業や人もリモートワークやデジタル化を推進することで、やればできるということに気づいたと思います。

これから、コロナの第二波がやってくるかもしれません。何かの災害により出社が困難な状況になるかもしれません。そういう状況に対応するためにも、もっと各社がリモートワークやデジタル化を推進し、ポイントにあるとおり、成功パターンの発見プロセスだと思って進めていくのが大切だと感じました。

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