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ほどよい量のすすめ(ほどよい量をつくる)
・「ほどよい量」とは、需給のバランスをとった適正の量のこと
・「ほどよい量」だから、買い手を商品の参加者に巻き込むことができる
・「ほどよい量」だから、生産〜販売を自社で一貫して設計することができる
こちらの記事は、「flier の要約」を読を読んでアウトプットをしています。
これらの内容は、「ほどよい量をつくる(著)甲斐かおり」に書かれている内容です。本書には、「佰食屋」や「わざわざ」「シーラカンス食堂」「ブックマンション」など、注目している企業が多く掲載されていました。
これらの企業は、規模は小さいながらも、どの企業も魅力的に感じます。
本書は、この企業の魅力の要因を探れる本だと思います。*佰食屋は「売上を減らそう(著)中村朱美」の書評をしました。(こちら)
大量生産・大量消費の終わり
大量生産・大量消費の時代は終わり、いまは「モノ」が過剰に溢れている時代になっています。
「モノ」が不足している時代では、大量に生産し、大量に消費されることが可能だったために、大きな会社、大きな工場を作り、効率的に生産していくことが必要でした。
しかし、いまは、「モノ」が溢れています。それは多くの世帯では家電があり、スマホがあり、低価格の製品を手に入れることができます。
「ニュータイプの時代(著)山口周」にもあるように、その中で、「モノ」を過剰に共有し続けようとすると無理が生じます。
確かに、かつてのようにモノが不足している状況であれば、ひたすらに「量的な向上」を目指すというオールドタイプの行動様式は、時代の要請と整合していたかもしれません。しかし、現在のようにモノが過剰に溢れている状態で、ひたすらに「量的な向上」を目指せば、すでに過剰にあるモノを次々にゴミにしていくしかありません
引用:山口 周. ニュータイプの時代 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.57-60). Kindle 版.
「ほどよい量」は世界観がある
「ほどよい量」をつくるというのは、「大量生産、大量消費」と違うところを目指しています。
大量に生産し、消費するという選択肢もあるなかで、意図的に「ほどよい量」しか作っておらず、生産数や効率性ではなく、別の目標をおいかけているように感じます。
そして、その別の目標には、大量生産・大量消費とは異なる「意味」があり、「世界観」があると感じます。
「ほどよい量」だから、お客様を巻き込むことができる
ほどよい量の販売だからこそ、お客と向き合ったサービスがしやすいということが言えると思います。
本書にでてくる、静岡県藤枝市の茶園「人と農・自然をつなぐ会」。この茶園は、毎年お客様と新茶摘みを開催し、お客様と触れ合う機会を設けています。
「よなよなエール」が有名なヤッホーブルーイングは、「宴」と呼ばれるファンとつくるイベントを開催しています。今では、かなりの人が参加しますが、お客様と企業がつながりを作ることができる貴重なイベントとして開催され続けています。
このようなイベントも、企業が大きくなってしまえば、開催することがとても大変になります。しかし、企業が「ほどよい量」を提供するサービスだからこそ、お客様とつながる機会を作りやすくなり、価値を提供することができます。
「ほどよい量」だから、生産〜販売を自社で一貫して設計することができる
ほどよい量の販売だからこそ、生産から販売をすべて統括することができ、すべての品質をこだわることができます。
本書にでてくる、「わざわざ」は、パン屋ですが、2種類のパンしか販売していません。そして、その2種類のパンしか内にも関わらず、しっかりと想いを伝えることで販売することができています。
これが、大量に生産する、いまどきのパン屋だったら実行するのは難しいのではないでしょうか。
数を絞り、こだわった商品しか売らないからこそ、すべてを見ることができると思いました。
「ほどよい量」は、D2Cを思わせる
本書に登場する「ほどよい量」をつくる企業は、D2Cを思わせます。
どの企業も世界観をもっており、その世界観やサービスは、サスティナブルであり、SDGsなどの社会課題への取り組みにつながるものを感じます。
「ほどよい量」は、これから進化し、新しい小売として多く登場するのではないでしょうか。
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