![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/151881360/rectangle_large_type_2_6a42caf8f779d09b452fc45ab2bad3ac.png?width=1200)
第五話🧙♂️ これが新生日本代表の戦術なのかと驚かされた事実
ここは、日本バスケットボール協会が主催する、日本代表 新監督 就任記者会見の会場だよな…?💦
野球場ではないよなっ??
私は1塁ベースのふわふわした感触が忘れられず、いつまでも“ 錯覚 ”を起こしていた。
しかし確かにここは会見会場である。
私は水をもう一口飲み込み、
ようやく我に返れた。
いつも使っている手帳と、
ペンケースも置いてある。
(自分のものだ。夢じゃない。)
私は背中に大量の汗をかいており、
会見を冷静に聞くことができなかった。
私はまだ、“野球場”と“会見会場”を行ったり来たりしており、その不思議な“反復横飛び”を止めることができなかった。
私の体は極限状態にまで追い詰められていた。
しかし、ペンを動かす手だけは止めることができない。
私は自分を信じた。
上の空で聞いているこの状態であっても、自分のバスケ勘を信じ、記者魂を信じて、手帳に文字を書き続けた。
新ヘッドコーチだけではなく、司会者の女性にも視線を向けることを忘れなかった。
いつまでも、その“暁”を視界に入れながら、私はペンを走らせた。
もしかすると、そのときの私は“記者”ではなく、“汽車”になっていたのかもしれない…。
私のお腹がぐぅと鳴った。
会見はまだ続いている。
時計は付けていなかったので、体感で30~40分が経過した…といった感じだっただろうか。
私の使っている手帳の余白もなくなってきた。この時点で相当の文字を書いている…。
その時 私は気づいた。
自分の手が、こんなにも毛深かったことに!!
おかしい…
まるで、自分の手ではないかのようだ…。
少し皮膚もゴワゴワと厚くなったような気がする。肌は依然、青白い。
昨晩切ったはずの爪は伸び、今夜も切らないといけないのでは…と思うくらいに長い。
一番変わったと感じる部分は、指と指の間の水かきである。
あきらかに、水かきが大きくなっている…!!
それでも私のペンを持つ手は止まらなかった。
頭の中は上の空、何を考えているのかも分からない。大量の汗をかき、脚はガタガタ震えている。それなのに、ペンを持つ手だけは、確実に、何か文字を書き続けていた。
走り出したら止まらない、、、、
そして、ワニのような するどい手、、、
まさに、“ ゴードン ” であり、
“ パチョレック ” ではないか!!
この時の不思議な出来事は、私の手帳にしっかりと書き残されていたのだった…。
つづく🧙♂️