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第二話🧙♂️ 指揮官の就任会見に現れた「黒幕」の正体
私も記者として初めての仕事だったので緊張していた。バスケットボール男子日本代表をアジア1位の強豪へと押し上げ、世界で12ヵ国しか出場することのできないオリンピックの舞台へと導いた名将、トムホーバスHC(ヘッドコーチ)の電撃退任。彼は夢であったNBAチームからHCのオファーを受け、来シーズンは『アトランタホークス』で指揮をとることが決まった。
彼は日本人選手のNBA挑戦も大いに応援してくれていて、自身がその牽引者になるというビジョンもあったのだという。
この日は彼の後任となる、“新”日本代表HCの就任会見の場であった。
この日の朝、私は遅刻をしないようにスマホのアラームを出発3時間前から15分おきに5回鳴るようにセットし、さらに、ギリギリに目を覚ましてもなんとか間に合うくらいの“攻めた”時間にも1回、一応セットしておいて、朝の“時短”身じたくのシュミレーションを頭の中で万全にしておいた。これで遅刻をするはずなんてない。私の準備はバッチリであった。
それなのに、、、
私はスマホを “マナーモード” にしたまま寝てしまった…。💦 休みの前日、何もアラームをかけずに眠るあの感覚。至福の瞬間。
私は超リラックスした状態で、深い、深い眠りの森へと迷い込んでしまった。
私が目を覚ましたのは、予定起床時間の1時間前であった。(よかった、、、起きれた!✨)
リラックス状態で眠りについた私はちょうどいい睡眠で頭もスッキリ、奇跡的に、アラームを使うことなく、パッチリ さわやかな状態で目を覚ますことができた。
カーテンの隙間から差し込む光は、だいたい午前7時くらいのそれを予想したが、時計を見るとまだ5時5分前である。「8月だもんな…、ラッキー、ラッキー」わたしはポソッとつぶやき、体を起こした。口のなかはカラカラだった。
時は進み、もうすぐ会見が始まる。時刻は正午になろうとしている。ここに来る前に近くのコンビニで500mlの水のペットボトルを1つ買っておいた。私はそれをゴクリと一口飲み、これから始まる『バスケットボール男子日本代表 新監督就任会見』に臨もうとしていた。
つづく🧙♂️