これからのコンテンツ作りは個人が主役だ! - 『今夜もウェブで会おう』 (第17通目)
やりたいことは一人ですぐできる時代になったね
将軍川くん
日本では梅雨前線が本州の上を行ったりきたりしている。
部屋にふとんを敷いて、ベランダの窓を開けてから明かりを消すと、ちかくの家の屋根に「トン」「トン」と大きな雨粒がおちるんだ。
そのぽつぽつとした音を聞いていると、心がおちついてくるよ。
そう、最近、引退した、ある有名な建築関係の人に会ったよ。
会社や仕事に人生を賭けて、責任感をもってやり遂げてきた人の輝きがあった。
彼の技術や、言葉のキレは素晴らしいんだよ、ほんとに。
きっとそれは、ホンダでもSONYでもそうで、ひとつの会社のメンバーみんなで努力して、頂点を極めようとした時代が、あったんだと思う。
70代ぐらいの人の話を聞いていると、それがよくわかる。
でも、どっかでふわっと「そういう時代は過ぎた」という気分になったんだよね。
わたしたちが子供の頃には、まだ、文化の担い手が「会社」だったんだと思う。
スタジオジブリの映画をみると、ジブリという会社に「いい映画を作ろう」としている人たちが集まって、切磋琢磨しながら、力を合わせて、一本のすばらしいフィルムを作り上げたということが伝わってくる。
でも、いまは、会社が文化の担い手ではなくなってきてる。テレビ業界だって、かつてクリエイティブだと思っていたけれど、最近は、取材される側が「こういうニュースがあります。こう取材して構成して…というのはいかがですか」と台本化して渡すと、「ありがとう」と喜ばれるようになった。「自分たちの目で見て、一から作り上げたいんです」っていうのはなくなっちゃったんだ。
逆に、「作りたいんです」という人の場所は、Youtubeにも、Twitterにも、tiktokにもある。やりたいことがある、と話しているなら「始めれば?」と言われる時代でもある。お金がなければ、自分のできることをなんでも原資にして、クラウドファンディングでもすればいい。いまは、組織に比べると人を育てたり教えたりする機能が弱いようにみえるけれど、きっとそれも時間とともに解決すると思う。
とにかく、言い訳がきかない時代になった、とも言える。
やろうとすればすぐできる、っていうのは、「なまけて、やってない自分」にとっては怖い言葉だけれど、「ワクワクしている自分」にはうれしいことかもね。
そんなことを考えた。
将軍川くんはどう?
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コンテンツ作りは個人でやっていく方が旨味がありそう
ヤッホー、梶さん。
調子は相変わらずだよ。
夏になって日照時間が伸びてきたせいかは、割と気持ちが外に向いてきて、今までになく社交的になってきてるよ。
友達と過ごしたり、新しい繋がりを作ったりしているかな。
それでも話し足りないから、たまに日本の友達とも喋ったりしているよ。
先日、ゲーム会社の時の元同僚の友達とZoomで話したんだ。
その中で、大きな会社やチームが頑張って作ったものと、個人で制作したものとの収益の差が少なくなっているよね、ってことを話した。
SNSが普及したことで、絵だけじゃなく、音楽、動画、文章などのコンテンツの消費のスピードが早くなった。その上、大衆の好みも細分化して、コンテンツの質にも拘らない傾向になった印象がある。
もし会社が自社コンテンツで1000万を得たなら「1000万しか儲からなかった」と考える。オフィスの土地代、製作者への給料、電気代などに相当持って行かれることを考えると、1000万って少ないよね。
製作者の給料も、会社に儲けがでなくても大丈夫な程度の額に設定されている。
会社規模でやるとコンテンツ作りってそこまで美味しくないビジネスだと個人的には思うな。
一方、もし一人で作ったコンテンツで1000万を得たなら、「1000万も儲かった!」ってなる。かなりの収入だよね。
通話に参加した友達のうちの一人が、エロ漫画を電子書籍として個人出版することで、生計を立ててるんだけど、会社員時代よりも高い収入を得られているんだって。
その人は「これからは、会社に所属せずに個人でやってく時代っすよ!」って、よく言うんだよね。
最近では、ネット上でお金を使うこと自体に強い不安感を感じている人は、割と少なくなってきている。個人が作っている手作り商品、形のない電子書籍やオンラインなどの、デジタル商品を買うことも、割と当たり前になってきている。
これらのインターネットが作り出した変化のおかげで、逆に誰もにチャンスが回ってくる時代になってきたな。
とは言ったものの、ウチはSNSが苦手なんだ。
だからって、作ったものをきちんと配信していかないと機会も回ってこないから、グダグダ言ってないで更新始めないとな。
それじゃあ、またね!
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🍬おまけ
最近インスタントカメラにハマっている。
一度しかチャンスがなくて、やり直しがきかないアナログなツールでものづくりしてると、一瞬一瞬を大切に生きているような感覚になる。
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ここまでお読みいただきありがとうございます。 二人で工夫しながら作り上げているコンテンツなので、とても嬉しいです。 頂いたご支援は、日本とドイツと通信費=インターネット代に使わせていただきます。