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認知症の方は○○で変わる。
どーもカイゾウ(@kaizo777)です。
今回は認知症について書いていきます。
認知症という病気について、私が担当させて頂いている方達を見ていて感じることがあります。
それは進行の早い人、変化の少ない人、思いもよらない改善をする人がいるということです。
そして全てにおいて共通点があることがわかりました。今回はその気づきをシェアしたいと思います。
結論を少し言うと「承認」という言葉がキーワードになります。
今回の記事は
・家族介護者さん
・ケアマネさん
・介護従事者さん
の参考になるように書いていきます。
※医学的観点での話ではありませんのでご理解ください。
認知症の進行が早い方
今回お話しする方々は全て家族がいる方達です。そして、その家族の対応によって認知症の進行には大きな影響があることをお伝えしたいと思います。
認知症の進行が早い方は、ご家族が「認知症」という病気に対して理解をしようとしない場合が多いです。
認知症は「病気」です。くくりで言えば風邪も「病気」。
風邪で苦しんでいる人に「なに風邪ひいてんのよ!!こんな時に!!自分で頭冷やして寝てなさいよ!!」って言う人ってなかなかいないですよね?
でも認知症に理解を示さないご家族はこれと同じことをしています。
もちろん毎日同じことを言われ、何度言っても気持ちが伝わらずイライラする気持ちなども分かりますが、今回はその部分については割愛させてください。
あえて病気に対するアプローチについてだけ視点を向けます。
認知症の方に対して「さっきご飯食べたでしょ?!何度言ったらわかるの!!いい加減にして!」というような気持ちを毎日毎日ぶつけてしまいます。
毎日強い気持ちをぶつけられ、家庭内の雰囲気が悪い認知症の方は確実に進行が早いです。
認知症の変化の少ない方
ご家族が認知症の方に対して、いつも笑顔にしようと努力されます。もちろんその方の症状としては誰が会っても明らかな認知症。
同じことを言うし、今言ったことをすぐに忘れて繰り返します。何度も何度も。普通ならイライラしますよね。もちろんご家族もイライラされています。
「ま~たやってる!だから母さん言ったでしょ?!」
言っていることは厳しいのですが、その後は引きずらない。イライラを続けたりグチグチ言ったりしない。
そして、少しでも本人が暗い顔になったらすぐさま笑わせる努力をする。本人が好きな話をしたり、時に変な顔をしたり。
だから家の中の空気感が重くないのです。そして、認知症の方もご家族を信頼しているので怒られても「そうか。そうだね。お兄ちゃんの言うとおりだ」とすぐに受け入れています。
認知症の症状が幾分か改善した方
ご家族からの理解が得られなくても症状が改善した方もいらっしゃいます。むしろ日中ご家族はいらっしゃらないので、お一人で自由に生活されています。
自宅はゴミ屋敷…。関わった当初は近所から度々クレームが来るような方でした。度々物を盗って帰っては警察にお世話になった事もあります。
それまで、誰からも関わってもらう事がなく言われることは否定ばかり。毎日イライラして奇声を発しながら人の迷惑になるような事を繰り返していました。
地域包括支援センターやケアマネ、デイサービスや訪問介護が関わるようになって少しずつ変わっていきました。
医師からは「前頭側頭型認知症」とハッキリと診断を受けています。
ただ、係る人や環境が良い方向に変わっただけで劇的に改善することがあるのだと私自身が感動した方です。
共通点は「承認」
進行の早い方、変化の少ない方、改善が見られた方に共通しているのは「承認」です。
承認されていると認知症の方が感じているか否か。
毎日家族から怒られ、冷たい対応をされている方は承認されていると感じることはないでしょう。すると心は閉ざされ笑顔は消えて「自分なんて必要のない人間だ」と思うようになると思います。
無意識に湧き出るそのような感情が症状を進めてしまうのだと私は感じました。
変化の少ない方は、ご家族がいつも認知症の方が笑顔でいられるように工夫をしています。
どんなことを言っても、どんな行動を取ろうとも最後は笑顔になれるようにご家族が笑わせたり自ら笑ったり、一緒に笑顔になれる工夫をされている方ばかり。
今回例に出した方は「アルツハイマー型認知症」の診断を受けて15年近く経過し、私が担当させて頂いてからも10年以上経ちますが出会った頃とほとんど様子は変わりません。いつも笑顔です。
もちろん物忘れは進行していますが、生活は変わりません。一人で買い物にも行けています。
症状が改善した方も同様に通っているデイサービスやショートステイの職員がその方をその方として認めて接しています。
初めは会話すら難しく、奇声や奇行が目立っていた方でしたが今では「ルールを守ろう」とする意識や会話も成り立つようになりました。
当初は鉄仮面のような表情でしたが、最近は時折笑顔も見せてくださるようにもなっています。
まとめ
認知症を治す薬は未だにこの地球には存在しません。
でも「承認」という誰にでも処方できる薬があれば、認知症という治ることのない病気も維持や改善する様をたくさん見てきました。
認知症という病気を理解する意識を持つと共に、その方自身を「承認する」ことにも意識を向けて接してみてください。
きっと何かしら好転することがあると私は思います。
今日も最後まで読んで頂いてありがとうございました。
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今日はこの辺で。
ではまた!!
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