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秋の芳(か)


待ち侘びて
一年(ひととせ)
芳(か)を
待ち侘びて

やっと
「秋」を放ち
束の間に散る

それでも
いい

いや
それがいい

焦がれの丈(たけ)は
その分
笑みに代わる

そうだね
募れば
募るほど
愛しみは
その量(かさ)を 
増す

集めた
この
黄金(こがね)の
財(たから)を
ポプリにしよう


分け合える
ふたり切り

心の内(なか)に
仕舞い込めば
きっと

次の秋

その明くる
秋も
ずっと

ずっと
僕と
君の

恋の香が
潰(つい)えはしない─

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