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真鯛養殖の生簀泳いだことありますか?

私はこの9月に、人生で初めて真鯛の養殖生簀で泳ぎました。10000匹の鯛に囲まれるのはとても圧巻でした。
(カメラを水の中に入れられなかったのが残念です)

というのも、三重県南伊勢の友栄水産でインターンを行いました。この友栄水産では、真鯛の養殖を主に行っているのですが、生産だけでなく、加工、販売のすべての過程を行っています。また、現在体験型というものが流行っていますがそれに先駆けて、漁師体験やゲストハウスの貸し出しなどを行なっています。
 代表の方は、現在の漁業が抱える課題と向き合いながら漁業をしている方で、とても勉強になることがとても多いインターンとなりました。その中で特に印象に残っていることは、「今の時代、第一次産業だけでは生きていけない」とおっしゃっていたことです。昨今、飼料や燃料費の高騰、赤潮による被害などの要因によって、第一次産業だけでは厳しいという状況でが続いています。
 そこで、この会社では、6次産業化というものに取り組んでいました。自社で生産した真鯛を生かした状態で送るだけでなく、自社工場で内蔵処理や三枚おろしなどの加工をすることで高値で売れる仕組みを作っています。そしてそれらの魚を使ってネット販売したり、カフェ経営したりとすべての過程に関わっています。また、自社加工の際には、加工の際に廃棄することの多い、タイのかまや、骨の多い部位などを加工し商品にしようとする試みもあるそうです。さらには、辞めていく漁業者によって残された魚網やフロートなどをどうリサイクルしていくのかについても、取り組もうとしているそうです。このように生産から消費者に渡るまでのすべての工程と、それによって排出されるもの全てをお金にかえようとする姿勢がとても印象的でした。
 今回は、初めての漁業の現場だったのですが、今まで自分がいかに本やネットの情報だけの机上の空論であったかというものを強く感じました。たった3日間の研修でしたが、これまでの5.6年の学び以上の学びを得られたような気がします。漁業というものの抱える課題というのは、想像以上に膨大な一方で、現場の漁師さんがこれだけ、現状を変えるべく動いているということが分かりました。現場に行くたびに、本物をみることの重要性を痛感させられますし、その場所その場所で大学生の若いうちにできるだけ多くの経験を積むように言われます。もう大学生も残り2年ちょっとなですが、積極的に漁村も含めて幅広い分野で学んでいきたいと思います。今回の学びはとても多く、深めて調べていきたいこともとても多いので、改めて各項目でフィードバックしていきたいと思います。

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