止まれの足形が隠れた
昨日の雨による湿気を少し感じながら夜道を歩く。
すれ違う人もいない。
こんな時は視線が下を向きがちだ。
止まれのマークが目に入る。
止まってみるか。
小学生の時、砂埃で黄土色になったジャガーがピッタリ合うサイズだったなと思う。
くだびれたローファーでかかとを合わせる。
白色の足形が視界から消えた。
片足に重みを乗せ、グッと一歩踏み出す。
星野源のオールナイトニッポンを聴きながら空を見上げる。
そういえば、あの時も1人、足を合わせてたような。
なんたろーに。
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