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前奏曲『奥会津』op. 2-3

過去としてしか現れない自分
未来になら生まれようという自分は
果たして生きているのか

裸足で歩けば掃除屋ダニが刺す
いつ終わるか分からない僕の身体

今ここにいる証しを僕は作れない
聴いてもらって初めて僕は碑となる
焚き火の前、ピアノの後ろ、草の裏、土の上で
僕は碑になる

得体の知れないこの有機化合物の塊に
しばし足を留めるもう一つの塊

塊はくっつき、離れ
碑もまた生まれ、朽ちてゆく

photo by Kensuke

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