2023年12月の読書記録まとめ
みなさん、明けましておめでとうございます! 旅狼かいとです。
ついに2023年もおしまい。そんな〆の12月で読んだ本を今回はご紹介させていただければと思います!
12月は「師走」ともいう通り普通なら忙しいはずなのですが、、、自分としては、11月までがあまりに目が回る日々だったため、むしろ12月は「久しぶりにゆったりした1ヶ月になったなぁ」という印象でした。笑 こう振り返ってみると、11月までが本当にカオスだったんだなぁ、と。。
そんなわけで、今月は2023年の締めにふさわしく、かなり多くの本を読めました。そして何より、学びや刺激もたくさんもらえました。これを活かせば、2024年がとても良いイメージで迎えられそうです…!
と、個人的な振り返りはこれくらいにして、今月読んだ本をご紹介していきましょう!
①The Long Game(ロングゲーム)
DaigoがYouTubeでおすすめしていた一冊が、Kindle Unlimitedにあったので読んでみました。タイトルの通り、自分の目標や人生を「ロングゲーム」で考えること、長期的視野で考えるための準備やメンタル、行動についてなどが書かれています。
たしかに、言われてハッとすることや学んだこと、線を引いたことこと(Kindleならすぐ引けるのが素晴らしい)はとても多かったのですが、、なんだろう、自分はもう一歩ほしかったなぁというのが正直なところではあるんですよね。読みやすいし、記録しておきたいと感じられる考え方が目白押しなのですが。目新しさがない、というのはあるかもしれません。うん、自分の中では「知っていることの再確認」みたいなかんじになった感覚があるのかもしれません。
逆にいうと、自分の評価以上に人にお勧めできる一冊だとも思いました。特に、これから起業や独立をしようとしている人、人生設計のヒントがほしい方にはぜひ読んでほしい一冊。「ロングゲームで考える」というそもそもの前提を、まずは知るだけで随分と考え方や行動が変わるのではないでしょうか? それだけの価値はあると思います。
→こうして感想を書くために改めて『The Long Game(ロングゲーム)』を振り返ってみると、やはり、「ロングゲーム」つまり「長期的視野」や「成功のためには長い時間がかかるということを受け入れる」という考え方が、とても重要なんだということに気づきました。
特に自分は、「早く成功しないと」と思いがちな人間で、中途半端に焦って”高すぎる目標”を立てて自滅することがここまでもう何度も何度もあったので(笑)、一冊をかけて「ロングゲーム」という思考を刷り込んでくれるこの一冊の価値はとても高かったように感じられるようになりました。
おすすめ度:★★★★☆→★★★★★
作者:ドリー・クラーク(Dorie Clark)
②世界一やさしい「才能」の見つけ方
Kindle Unlimitedにて読了。とにかく読みやすい!(まさかの一日で読み終えてしまった。笑)
それでいて、「誰にでも才能がある」「そんな才能や強みの見つけ方を教えてくれる」「さらに才能の活かし方や伸ばし方まで教えてくれる」という3点を一冊で教えてくれる本は、なかなかないと思います。
シンプルだから難しいことを考えなくて良いのもおすすめポイントですね!
というのも、どうしても「才能を見つける」と言われると難しいことを考えてしまうし、難しいことをしたくなると思うんです。少なくとも自分はそうでした。
でも、この本はそんな「才能」をわかりやすく教えてくれるだけでなく、ワーク付きで「見つけ方」や「活かし方」まで教えてくれるのです。
普段本を読んでいない人にも読みやすいように、という思いも感じられ、誰にでもオススメできる一冊であることは間違いないですよ!
おすすめ度:★★★★★
作者:八木 仁平
③Xの悲劇
人生初エラリー・クイーン! 解説を読んで、この作品のこと、エラリーのこともざっくり知ることができました。ミステリーを読む人間としては、知っておかないといけない人物だと思うのです、エラリー。
最近は日本人作家さんの“ちょっと普通じゃない”ミステリーばかり読んでいましたが、これが「本格ミステリ」ってやつなのか、と感じることができた気がします。(いやそう言われると自信はあんまりないからなぁとはなるのだけど。笑)
個人的には、「引退した名俳優ドルリー・レーンが探偵になる」という設定、彼が「シェイクスピア俳優であり生活にシェイクスピア要素をふんだんに盛り込んでいる」ところは、イギリス文化に興味がある僕からするととても好ましいところだったし、アメリカとイギリスの両方の雰囲気を感じられるのも、この作品の趣旨からは逸れるとは思いますが、楽しく読めたポイントでした。
肝心のミステリー部分は、「巧妙に手掛かりが書かれている」タイプのミステリーで、読書もやろうと思えば推理ができるタイプ。でも、レーンが言う通り、「人は、事実・現実を捻じ曲げ、自分が思い描きたいように理解する」みたいなことがはたらくと、たしかに見えなくなるし、そもそもの注意力がないと見落としてしまうところもある。客観的事実の集積、そのための観察眼と集中力、可能性を検討する力、それら、能力が飛び抜けて優秀だからこそ可能な推理。そこに芝居がかったキャラクターも加わり、独特な“探偵キャラ”になっているのが魅力的だと感じました。
現代の小説と比べるとどうしても冗長に感じてしまうのは否めないです。でもそれは、細かな描写やリアルなやり取り、現実的な事の運びを描いているからであって、「奇術的なミステリーではない」ことを明確に表しているとも言えるのではないでしょうか。何より、最後の最後で「X」というタイトルの文字の意味を回収したのも、思わず心の中で「おお〜」と唸ってしまいました。
おすすめ度:★★★★★’
作者:エラリー・クイーン(Ellery Queen)
⑥その雪と血を
YouTuberさんのレビューをみて、クリスマスに読みたい本、ということで、ずっと買ってあたためていた本をついにこの時期に読了しました。いや〜、読んでよかった…!
ただ“良い話”ではない、哀しく、美しく、激しく、儚い、そんな物語でした。
人として〜、とか、愛とは〜、とか、そういう教訓じみたことも得られるとは思うのですが、ただただ物語として美しくて儚い。そんな感想なのです。
…いや、前言撤回。“愛”についてはよく感じられるかな。2人の女性の間で自分の心と向き合う始末屋。「愛」とは何なのかを、キャラクターが長々と語るわけではない。それでも、オスロのクリスマスを通じて表現してくれる。
ああ、やっぱり儚くて美しい…。ともあれ、上手く言えないのですが、心に残る作品になったのは間違いありません。
おすすめ度:★★★★★
作者:ジョー・ネスボ(Jo Nesbø)
⑦Atomic Habits 複利で伸びる1つの習慣
2023年の最後に、一年の最後に、素晴らしい一冊を読むことができたと感じています(自分は運命とかを結構信じてしまうタイプなので、12月にこの本を読んだ、ということに意味を感じてしまうのです。。笑)
冒頭から早速刺さりました。「小さな習慣の積み重ね、それは数ヶ月にとどまらず数年かかるかもしれないが、そんな積み重ねこそが、劇的な変化、大きな目標達成に結びつく。そのために重要なのが、”目標ではなく、仕組み、つまり習慣化することに集中すること”である」と。よく考えれば当たり前かもしれません。でも、こう言われることで気づき、実践しようと思うのだから不思議なものなのですよね〜。
そして最後まで読み終えてみても、この本の素晴らしさに変わりはありません。「習慣化」をしたいと思うなら、とりあえずこの本を読んでみるのがオススメです。ものすごく実用的かつモチベーションを上げてくれると思います。僕は何度でも戻って来たい一冊になりましたね!
おすすめ度:★★★★★★★★★★
作者:ジェームズ・クリアー(James Clear)
⑧THINK AGAIN
「長かったなぁ」というのが正直な感想。読み始めた本を途中で投げ出したくないから最後まで読んだ、”仕事”としてレビューがあるから最後まで読んだ、というのが正直なところですね。。
その理由は、冗長な文章、難しくわかりにくい文章にあるような気がする。「長く読まれている本の理解ができないのは自分の力がないから、現代の本が理解できないのは書き手の表現力が不足しているから」という説を信じるなら、今回は後者なわけだけど…。
「再考」をテーマにした本ということで、確かに、「再考」すなわち「考え直す力」について書かれているのは新鮮だったが、言いたいことが見えにくいんですよね。この本では「結論付けない」ことのメリットをあげているからあえてそういう書き方をしているのかもしれないけれど、もし本当にそうであったら、それとこれとは違う気がしますね。実際、この本はかなり説に”幅を持たせている”気がするし、ある意味それが「再考のきっかけ」にもなるわけなのですが。
ともあれ、この本を読んで「再考する大切さ」は感じることができました。でも、得られたのはそれだけとも言えます。自分は最後のまとめの章と訳者あとがきでこの本の趣旨や言いたいことが何となく掴めました。。
おすすめ度:★★★☆☆
作者:アダム・グラント(Adam M. Grant)