新海ワールドへの憧憬
アニメーション映画監督である新海誠監督の最新作『すずめの戸締まり』が今年の秋に公開されることが昨年12月に発表された。
僕自身、2007年公開の『秒速5センチメートル』で新海作品の虜になってからというもの、毎回欠かさず劇場で鑑賞している。特に『君の名は。』は3回、『天気の子』は2回劇場で観た新海ファンとしても『すずめの戸締まり』に寄せる期待は大きい。
新海作品といえば、若い男女の青春ストーリーが色濃く反映されていて、観ているだけで懐かしく感じたり「こんな生活を送ってみたかった」と憧れを抱いたりするわけだが、新海作品は単なる青春ストーリーで終わらない。やがて2人の関係に介入する巨大な力が立ちはだかり(例えば『君の名は。』では町を滅ぼす彗星の接近、『天気の子』では雨が降り続く異常気象など)、それをどう克服していくかもストーリーの肝になっている。
巨大な存在が2人を引き裂こうとしても、互いに協力して運命を乗り越えていく。そんな壮大なテーマも新海作品には確かにあるのだろう。
『すずめの戸締まり』は、日本各地で開き始める災いの扉を主人公のすずめが閉じていく物語だという。
「新しい未来のために扉を開けていく」といった物語ならどこかで聞いたことがあったが、「よりよい未来を迎えるために扉を閉めていく」という発想は今まで出会った他作品にはなく、そういった点にも新海作品のオリジナリティを感じている。
そして、本作でもまだ見ぬ誰かと出会い、協力しながら巨大な力に挑んでいく姿を見せてくれるだろう。新海監督が紡ぐ愛と希望の物語まで、もう少しだ。
皆さんから大事な大事なサポートをいただけた日にゃ、夜通し踊り狂ってしまいます🕺(冗談です。大切に文筆業に活かしたいと思います)