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短編集 Jubilee! 情報まとめ

春の新刊「短編集 Jubilee!」が無事に印刷所さんのデータチェックを通過しました。
イベントで配布した試し読みフリペやアンソロジー参加作からの再録がメインの、ジャンルミックス短編集です。

【仕様】
文庫判98P|イベント頒価500円|
発行日:2020年5月6日
表紙:ファーストヴィンテージ・シルバーに紺×ノンスルーインク黄色の二色刷
本文:オフセット印刷
試し読み:4編をpixivに掲載しました
(順次、noteにも掲載します)

※ちなみにタイトルの由来は、25冊目の小説個人誌(二次含む)だからです。
遠くへ来たなあ……。初めましての方も、お馴染みの方も、本当に有り難うございます。

表紙イラストは緋田すだちさんにお願いしました!とても!すごい!!!
ネプリ企画の参加作に一目惚れして、イラストや漫画を拝見していたわけですが(ストーカー気質)、こうして装画をお願いできてとても嬉しいです。
すだちさんの作品は描写の力とデザイン性が両立しているところがひたすらすごいと思っており(※語彙など求めないでください)、二色刷に映えるはず!と凸した次第です。

「『あなたとわたし』の物語がほとんどなので、人物のようなものも入れていただけると」とお願いして、この形で「あなたとわたし」が描かれていたの、ほんと鳥肌でした。
ていうか「人物のようなもの」って何だ……(すいません)

表紙に描かれた収録作のモチーフがどれが何か、中身を読んでいただければすぐにわかると思うのですが、個人的には「国史を描いた百三十一本の絵蝋燭」がめちゃくちゃ嬉しかったです。鼻息でタイプしたような法螺がこんなに素敵なイラストに……!!!
本当に有り難うございました。すだちさんの作品はサイトpixivに掲載されています。ぜひともご覧になってください。「逢断」はいいぞ……!!!

【掲載作紹介】
「伸縮小説 伝説は終わらない」初出:イベント配布ペーパー(2018.1)

初めて書いた伸縮小説。魔王の再生産ネタはわりと好きです。泉の妖精さんは、いじわるなダンジョンの番人イメージなのですがわかる人いらっさるかしら……。


「風光る里の花嫁」初出:Twitter300字ss企画 お題「咲く」(2019.4)

谷間の里の若君が、果ての砂漠から花嫁を迎えるお話。
300字SS企画に投稿したときからたくさん反応をいただき、調子に乗って加筆し、人名なども登場させてフリペとしてイベント配布しました(2019.5)。
「咲く」のお題発表の直前に、300字SSポストカードラリー参加作の「六花咲む」がweb公開され、頭を抱えるなどしましたが、(最近では珍しい)底抜けの光属性作品としてお気に入りです。


「月のトリカラの人」初出:「文芸アンソロジー トリカラ」(2017.10)

月都市建設員が「トリカラ食べたい」の呪いに苦しめられるお話。
収録作のなかではこれがいちばん古い作品です。伸縮小説でもお世話になった氷砂糖さん主催のトリカラアンソロに寄せたもの。大幅に加筆修正し、アシュリーからバンリへの心の矢印を太く重くしました。
映画をご覧になった方はすぐわかると思うのですが『南極料理人』オマージュです。だから「トリカラ」はマサムネではなくたみおバージョンでお願いします。かつ、月都市の名前が「アイシクル・シティ」なんですが……が……(ろくろ)(伝われ)


「告白」初出:イベント配布ペーパー(2019.1)

ひねくれた初恋とピアノのお話。
貴重な現代もの。配布版からかなり大幅な変更が入っていて、修正しては悩み、書き直しては首を捻り、と入稿直前まで「これだ!」という形になりませんでした。題材が難しいのはもちろんですが、ワタシ ダンジョノ ココロノキビ ワカラナイ……


「セルリアン」初出:ペーパーウェル03 お題「翼のある生物」(2019.11)

水没地球の管理者候補生、落ちこぼれと優等生のお話。
企画時、かなりの数を出力いただいたのですが、苦労して書いたこととお褒め頂いたことに調子に乗って再録しました。すぐ調子に乗ります。\ヘイヘーイ/
企画のテーマが「翼のある生物」だったのですが、個人的には「翼のある無生物」のが好きです、というそれだけのお話(すいません……)


「伸縮小説 約束」書き下ろし

書き下ろしなので(?)当初はトリに置いていたのですが、このラストは短編集の〆としてどうなん……?という疑問が拭いきれず、中堅を担ってもらうことに。
水彩風の儚めエモ手紙小説を目指していたつもりが、ただのヤンデレ視野狭窄になってしまった……ような……???


「遊びに行こうぜ」初出:Twitter300字ss企画 お題「遊ぶ」(2018.6)

免許取りたてボーイが幼なじみガールを誘ってドライブデートするお話。
300字SSとして書いたものを肉付けして3000字に。これはチョーシに乗ったというよりは、300字では書ききれなかったなと思ったがゆえの加筆です。
なお、ヨウが送ったLINEスタンプは、烏楽さんの「さぼてんず」。かわいいよ!


「アンブロークン」初出:Twitter300字ss企画 お題「約束」(2018.9)

フラグをへし折って戦争から帰ってきた男のお話。
こちらは300字で書いている途中から映像が降りてきていたので加筆しました(←冷静に読めば、まったく意味不明ですね我ながら……)。
「告白」や「遊びに行こうぜ」とは違い、テーマが明確かつ空飛ぶひとのお話だったので、配布版からあまり手を加えることなく落ち着きました。手癖ですねえ。


「雲の海には」初出:イベント配布ペーパー(2019.9)

整備員と飛行機乗りのお話。
好きジャンルで、書いてから時間が経っていない、かつ合評会で感想や評をいただいていたので、これもほとんど修正していません。てにをはを少し整えたくらい。
一応、今回の短編集は「死者0」を掲げているのですが、いちばんグレーなのがこのお話です。(真っ黒では?)


「伸縮小説 嘘には雨を」初出:イベント配布ペーパー(2018.10)

手癖、かつ性癖です。伸縮小説という技術面と、小説のテーマがちょうど良いバランスで読める作品なのではとも思い、トリをお願いすることにしました。
「灰青」のファンタジーはこんなのですよ、という良いサンプルなのでは(自画自賛)


……という10作です。
ファンタジーと言いつつノー魔法、SFと言うには柔らかすぎる気がしないでもないですが、「灰青」テイストの「お話」をたっぷり楽しんでいただける、かつ値段的にもお手軽で、初めての方にもお勧めできる一冊になったと思います。

A4ペラ1枚に掲載していた都合上、ほとんどの作品が3500字程度のボリュームで(トリカラのみ約8000字)、隙間時間に開いていただくのも良いかもしれません。

【頒布情報】
参加予定だったイベントが中止になったため、通販で予約・先行頒布します。
4/1~5/31受付分まで、送料無料キャンペーンをしてますので、どうぞお気軽に。BOOTHのみの取り扱いです⇒https://bgkaisei.booth.pm/items/1958968
(通販作業にかかる諸経費込みですので、イベント頒価より少々お高いですが、ご了承くださいませ)

予約者さまへの発送日は便宜上「4/20」としましたが、納品日が不明(GWイベント合わせの早割で印刷したものの、イベントが中止されたので納品日が前倒しになるのか、それともイベントの日付に合わせるのか……と問い合わせせずに入稿したので)のため、変更になる可能性が高いです。
これより遅くなるようであればBOOTHのメッセージ機能やTwitterのサークルアカウント(@kaiseiinfo)からお知らせします。


現状、参加予定(=申込済)イベントは
5/17 花鳥風月150(委託)
9/6 文学フリマ大阪
11/22 文学フリマ東京
11/29 名古屋コミティア57W
のみです。
5月頃開催予定の通販型イベント、テキレボEXにも参加予定です。
地方イベントで個人委託のお話をいただいているほか、11/1開催のテキレボ10、秋開催の北海道コミティアにも委託参加したいと考えているものの、しばらくは通販メインの活動になりそうです。


まったくもって不要不急の「お話」ばかりですが、心身と生活に余裕があれば、お手に取っていただけると嬉しいです。

記事や作品がお口に合いましたらサポートをお願いいたします。資料購入や取材費、同人誌の装丁オプション代、おいしいもの代に充てさせていただきます。