落としに行って病みつきに!3 愛染明王編
■前のエピソード》
滝行へ行った話の続きだが、滝行の話の前に愛染明王霊場巡礼(あいぜんみょうおうれいばじゅんれい)の話を少しする。
不動明王は多くの人が知っている仏さんと思うが、愛染明王はあまりしられてないかもしれない。(いやフタを開けるとそうでもなかった)
FF10の召喚獣にたとえると、ヨウジンボウかアニマのような立ち位置だろうか。要するにあまりメジャーではないのかな?という印象を僕は勝手に持っていた。
余談だが、FF10の召喚士が様々な召喚獣を味方につけるストーリーも、結局神社仏閣を巡礼することがモデルになっている。
不動明王と相性のいい人もいれば愛染明王と相性のいい人もいる。そんなとらえ方が、FF10に登場する様々な召喚獣と近しい感覚に感じられるような気がする。
不動明王は志(こころざし)を持って行動する人にお力を貸して下さる仏さん。
愛染明王は人との関係を良好に、対人する想いを調整することにお力を貸してくださる仏さん。
大体そんな感じだろうか。
今回僕が巡礼してみようと思ったきっかけは、去年今一つ納得できず顔を合わせなくなった人との間の事柄の浄化、そして、これから多くの人と関わっていくことになりそうなので自分と関わる人達にとっても僕との出会いが良好であるように、ちょっと願掛けしてみるか!と思ったことにある。
前から愛染明王巡礼を知っていたわけでなく、これも滝行の主催者が巡礼ツアーを企画したことによって知るところとなった。
愛染明王巡礼の次の日は滝行2回目の日だった。
この日行く予定の霊場は最初の2ヶ所。
しかし時間が余り過ぎたので、結局この日3ヶ所回った。
最初は大阪市内、通天閣が近くに見える街中からスタート。 巡礼地最初のお寺は大阪の街のど真ん中にある。
僕は京都に引っ越してきて1年半、初めて通天閣を肉眼で見て少しだけテンションが上がった。
次の霊場は兵庫県。と、結構あっちこっちに振られる。
半分以上の巡礼地が車がないと行きづらい所にある。ツアーはバスがあるわけではなく、主催者は案内役であり添乗員(てんじょういん)という役割までは行かない。自家用車で参加してくださる方もいるので、その車に便乗させてもらう形になる。最後、乗せてくださったドライバーさんにガソリン代と気持ちくらいをお渡しする感じだ。車に全員乗り切れないとなると、参加者同士でタクシー割り勘にしたりすることもある。
今回は参加人数も少なく乗せてもらえた。
2ヶ所目に行く道中、お昼を適当な飲食店でとる。その時、5月下旬に予定されている滝行の話になる。滝行には5月上旬に初参加して『もう一度参加したい!』と意気込みたっぷりでいたが、『水晶もお清め出来てるし、天川村までいくのも大変だし、行かなくてもいいかな』とやや気持ちが落ち着いてきてもいた。
食後のささやかな会話の中で、前回滝つぼで清められた水晶のブレスレットを早速僕は身に着けていると話したところ・・
主催者
「何してんのん?水晶祈願行く前に身に付けてたら余計なもん水晶が吸うてまうよ?」
白へび
「え?じゃぁ水晶祈願に持っていくためにもっ回清めないといけないってことですか?」
主催者
「前回清めてからひと月近くになるから、その間身に着けてたんならお清めしなあかん。普通は水晶祈願前にお清めした水晶は箱に入れるか、しまっとくかするんよ」
白へび
「え~、それ早く言ってくださいよぉ~。じゃぁ明日滝行に参加します」
しかたないので僕はやや行く気が無くなりかけていた滝行2回目に即決でその場で申し込んだ。
そのようすを見て、同じく霊場巡礼に参加していた女性が「いきなり参加を決めたね」と含み笑いの表情で呟(つぶや)いた。
白へび
「以前の僕は昨日の今日では即決出来ない姿勢で居たんですよ。今はありもしない未来を想像することをしなくなったのもあいまって、流れに乗るようになりました」
女性
感心した様子だった。
結局その女性もその場で明日の滝行に初参加を決めてしまった。
僕の言動の何にこの人は触発されたんだろうか。でもパッと見、偏見かもしれないが、何となくある種特異な雰囲気を合わせ持つ人として僕には映っていた。
■関連するエピソード》
さて、3ヶ所目はあの伝説の中村和尚(なかむらおしょう)が居る兵庫県三田市(さんだし)のちょっと山の中の鏑射寺(かぶらいじ)だ。
中村和尚がどう伝説なのか?それを知る手がかりは、この本にある。何が伝説なのかは読むまでのお楽しみとして、ここでは黙っておく。
■参考になる本》
この3ヶ所目に到着した時、境内外の駐車場で空に妙な雲が見えた。その時の様子は撮っていない。何となく小鳥のような形をしていた。
愛染明王巡礼の御勤め(おつとめ・読経など)は寺務所(じむしょ)に申し出て許可をいただいてから本堂で自主的に行う。↓御勤めの後の写真。
この一枚は特に空に何か見えるとまでは思ってない。境内外で見た小鳥のような雲のイメージもすっかり頭から消えていた。
が、ほどなくして‥同行者の誰かが言った!
「鳳凰(ほうおう)でてるやん!龍と鳳凰出てる!!」というのである。
見るとコレだ!
鳳凰と龍の二つが現れた!
と思ったけど、これを記述している今では、これは全部で鳳凰だと確信している。
そしてさらに、鳳凰ではなく火の鳥だ。
いや、火の鳥なんなら鳳凰でもいいのか‥。
最近、京都国際マンガミュージアムに通い、火の鳥を読み漁っていたので、僕の目には鳳凰というより火の鳥に見えてしまうのだ。
しかし、龍と鳳凰が一緒に何かを表現しているようでもある。
なにはともあれ、不思議ぃ~な雲が現れた。自然にあんな形の雲が出来たりするんだろうか?そんな雲だった。
自然ともギリ不自然ともとれる不思議ぃ~な雲が出現したことは、何か天に通ずることでもあったのだろうか‥と思わずにはいられない。
滝行2回目に
つづく
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