映画「ノマドランド」
人間はどんな時も力強く生きる
今回、映画「ノマドランド」を視聴させて頂きました。
実話。『ノマド: 漂流する高齢労働者たち』を原作としており、この書籍を読んだ主演のフランシス・マクドーマンドさんは、衝撃を受け映画権を購入。その後、監督にクロエ・ジャオさんを起用。
クロエ・ジャオさんは、中国出身の映画監督で今後公開するmarvel作品の「エターナルズ」の監督もしており、注目度が高い監督。
①【内容】
主人公ファーンは、ノマド(放浪の民)としてバンで生活をしている。
元々住んでいた町は工場の閉鎖に伴い、一斉退去を命じられ、バンでの生活を余儀なくされた。
仕事を求め、全米をバンと共に移動する日々。誰にも褒められず誰にも干渉されず。
ただ生きていくことだけが彼女生きがい。
彼女たちはそれでも生きていく。
②【ノマド(放浪の民)】
ノマドとは、様々な場所で仕事をする日々。
生きていくためには仕方なのないこと。
では、なぜノマド(放浪の民)という言葉が生まれたのか。
それは、2008年アメリカの大手証券会社が破綻。それに伴い、経済危機が世界を襲った。
その影響は老若男女問わず襲い、多くも人が家を手放す結果となり、辛い生活を余儀なくされた。
ノマドとしての利点も少なからずあり、移動しているからこそ多く自然に触れられるのも確かである。そんな自然との美しい描写を今作に落とし込んでおり、神秘的であった。
今作はそんな人たちの強く生きる姿を映し出した作品である。
③【ファーンやノマドの人たちの心情】
基本的にノマドの人たちは、1人バンで暮らしている。
1人でいるからこそ、惨めになる場面も多くある。
日雇いでお金を稼ぎ、裕福とは言えない生活を繰り返しているその姿こそ、惨めに感じてしまう。
その惨めな心情を主演のフランシスさんは、視聴者側にもわかりやすく演じていることに”さすが”と言った印象である。
④【まとめ】
映画「ウィンド・リバー」や今回のアカデミー賞で助演女優賞を受賞した「ミナリ」のようにアメリカの現状を映画に落とし込んで、メッセージ性の強い映画が観客の心を掴む。
現にアメリカに住んでいない自分も心を掴まれている。現実に起こっている事柄を題材にし、映画というツールを使うことで世の中に発信する。映画は楽しむものだけではなく、メッセージを伝えることのできるツールだと自分は考える。
ぜひ、いろんな方に見ていただきたい作品である。
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