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kAii
2022年2月6日 19:38
時刻は12時を過ぎ、群衆は一斉に同じ方角へと動き出す。深夜の新宿に僕だけ取り残された気持ちになった。僕は激しい酔いの中、街の片隅でまだうずくまっている。「ねえ」そんな声がした気がする。顔を上げたら、まるで捨て猫を哀れむ様に見つめるミズキ先輩の姿があって、「どうして?」と僕が言うもんだから、先輩も「なんで?」と返した。そういう人だ。大学の同じ学