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【コロナの話題】高齢者の新しい生活様式とは

「新しい生活様式」はコロナ禍で生まれた日常生活の生き方です。特に感染症の影響を受けやすい高齢者はこの新しい生活様式について考える必要があります。この記事では、”高齢者に特化した”「新しい生活様式」をご紹介していきます。

高齢者特有の「新しい生活様式」を考える重要性

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高齢者は感染症にかかり易く、またかかった場合、重症化してしまう可能性が高いと言われています。

そのことから、少しでも感染のリスクを減らす行動「新しい生活様式」に沿って過ごすことが重要であると言えます。一方で、感染を恐れるあまり、必要以上に活動しなくなることで、不健康になる方がいらっしゃいます。特に高齢の方は、いつも通りの生活が崩れることで、体調を崩してしまうことは、少なくありません。
慎重になるのも大切ですが、健康を維持するポイントは今まで通りの生活習慣を維持しながら、必要な箇所工夫するということです。

”高齢者の新しい生活様式”に関わる「フレイル」

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ここで、高齢者の新しい生活様式に深く関係する、「フレイル」についてご紹介します。「フレイル」と言う言葉を聞いたことがあるでしょうか。

フレイルは、もともと、医学の中でも、老年期に当たる対象に対し、使う英語の”frailty(フレイルティ)”が語源です。”frailty”を日本語に訳すと「虚弱(きょじゃく)」、「老衰(ろうすい)」、「脆弱(ぜいじゃく)」といった言葉が挙げられます。

健常な状態から、介護が必要な状態「要介護」へ移行するまでの時期を「フレイル」と呼んでいます。生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現して状態のことです。具体的には、加齢することで、筋肉が衰えたり、体力が低下することで家に閉じこもってしまうことが挙げられます。

しかし、フレイルの状態にあったとしても、正しく介入すれば、健常な状態に戻ると考えることができます。フレイルの状態から回復することや、フレイルの状態に陥らないためにも次項に挙げる、生活様式を意識しましょう。

新しい生活様式とフレイル予防

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ここでは、高齢者のフレイル予防となる生活に加え、厚生労働省が発表した新しい生活様式に沿ってご紹介します。(*1)

持病の治療・コントロールを継続
持病が悪化し、身体の抵抗力が低下していると、感染症にかかり易くなると言われています。
特に、呼吸器疾患、糖尿病、心臓疾患や腎臓病といった慢性疾患がある方は、持病の治療とコントロールを行いましょう。持病を悪化させないことが、大切です。新型コロナウィルスの感染者数が増えることで、緊急事態宣言が政府から出されたり、不要不急の医療機関への受診は控える必要があります。しかし、感染を恐れるあまり、定期受診や必要な治療を受けないことで、持病の治療をすることができなくなると、さまざまな症状が現れ、行動が制限されることにつながります。すると、身体機能の低下を招くことになります。電話再診や、処方日数の変更、オンライン受診などの方法を取ることをお勧めします。

感染症の予防を徹底する
高齢者は、加齢に伴い免疫力が低下していことが多いと言われており、易感染者(感染に対する生体防御能の低下した状態)に分類されます。そのため肺炎やインフルエンザ等にかかりやすいといわれており、新型コロナウィルスについても、例外ではありません。
これらの感染症が重症化し、入院すると、免疫力が高い状態であれば問題にならなかった場合でも、体内に存在する微生物から感染症にかかるなどし、そのまま寝たきりになってしまうリスクがあります。

次の方法で、感染症を予防を徹底しましょう。

・ソーシャルディスタンス(身体的距離)の確保
⇒飛沫感染を防ぐ必要があります。2m程度、人との距離を保ちます
・マスク着用
⇒外出時や、会話の際はマスクを着用します。
・手洗い・うがいで清潔保持を保つ
⇒帰宅してすぐ、食事の前等は必ず手を洗い、うがいをしましょう。

取り組みやすい運動を毎日続ける
ステイホームが続くことで、外出の機会が減り、体力や筋力の低下に繋がることが、少なくありません。特に高齢者の方が、一度体力や筋力を低下させてしまった場合、若年の方と比較すると、元気であった頃のように戻すのは大変です。
運動機能・体力の維持や生活習慣病を防ぐ為にも、取り組みやすい運動を、毎日続けましょう。早朝や夕方など、天気が良い時間にウォーキングや散歩にでかけてみませんか。
ラジオ体操や高齢者体操(*2)も短い時間で取り組むことができるため、お勧めです。
いずれも、ひとりで、少人数で取り組むことができます。

栄養バランスを考えた食事を摂取する
低栄養は、フレイルを起こす大きな要因と言われています。
一人暮らしのの高齢者は、もともと、食事の品数が少なくなることや、食べる食材が偏ること、食欲がなくなってしまうと言った傾向にあると言われています。
それに加え、外出の自粛により、買い物や外食をする機会が減り、食事に対して疎かになり、栄養が偏ってしまう傾向にある、高齢者もいるようです。
栄養をしっかり摂っていると思っていても、不足している場合もあるかもしれません。
あなたのここ数日の、食事を思い出してみてください。バランスよくさまざまな栄養素をしっかりと摂取し、低栄養状態に陥らないようにしましょう。
栄養バランスを考えられた、食事(お弁当)の宅配サービスを利用するのが手軽でおすすめです。配達してもらう際に、対面せずとも受け取れる、「非接触サービス」を提供している会社もあります。玄関先での訪問者からの感染が心配な方でも、安心して利用することができます。

外の世界とのつながりを持つ
外出する機会や気力がなくなると、家に引きこもりがちになり、フレイルへと進行することがあります。若年のころと比較し、年配になってくるにつれ、社会的な地位や、家族内での役割が変化します。また配偶者等の家族、友人を喪失すると、活気だけでなく気力が失われてしまう場合があります。
会うことのできない家族や親戚、友人とオンラインで交流しましょう。テレビ電話等を活用するのが、おすすめです。オンライン飲み会や、オンラインイベントに参加する方もいらっしゃるようです。スマートフォンやパソコンの利用は、新しいことを覚えるきっかけにもなります。離れて暮らす家族は、高齢の両親や親戚に、定期的に電話をかけるなど、孤独を防ぐ工夫を取り入れることを意識しましょう。

まとめ

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高齢者にとっての新しい生活様式で注意する点は、これまでの日常生活を大きく変えないよう生活することです。その理由として、若年者と比較し、高齢者は、急に生活が変わることにより、健康を阻害する場合があること挙げられます。

とは言っても、新しい生活様式に乗っ取って、感染予防に努めることが大切ですから、これまでの日常生活のなかに、少しずつ工夫をしながら、新しい生活様式を取り入れていきましょう。

新型コロナウィルスが原因となる、日常生活の混乱は、今後もまだ継続する印象を受けます。お一人で生活される高齢者の皆さま、お困りごとはありませんか?些細なことで構いません。何かございましたら、当社まで連絡をください。一緒にお悩みを解決しましょう。

(*1)新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」の実践例を公表しました,厚生労働省,
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_newlifestyle.html

(*2)リフレッシュクラブ・東住吉介護センターYouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCO3niQeWUklvmeHZsGy0e_Q

フッターB


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