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[求人]介護職員はスーパーマン いつでも困っているお爺ちゃんお婆ちゃんを助ける正義の味方!

エッセンシャルワーカーという言葉をご存じですか?新型コロナウイルスの流行により注目されるようになった職種です。
「ひとびとが生活していくうえで欠かせない必要不可欠な職業につく労働者」のことで、医師や看護師などの医療従事者、福祉介護職、スーパーなどの小売業、郵便、宅配などの物流にかかわる人々のことを指します。
福祉施設、訪問系サービスの介護士もこのエッセンシャルワーカーにあたり、在宅ワーク、テレワークとは無縁の存在として、感染症対策をしながら日々元気に活躍しております。
外食産業や娯楽、レジャー業界が大打撃を受けている現状でも、仕事の量は減るどころか増える一方。そして人手不足は日々深刻な問題となっています。

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介護士の人手不足はつねに深刻 

高齢者は増え続ける、そう漠然と肌で感じてはいても、具体的に近い将来どれだけ増えるかをご存じでしょうか?
2025問題といい、戦後生まれの最も人口の多い『団塊の世代』の人々が介護が必要になる確率の高い75歳以上になる年があり、高齢者全体の数は2200万人にものぼります。まさに4人に1人が高齢者という現実がすぐそこまで迫ってきているのです。
介護施設の不足や財政の破綻など、深刻な問題は次々に予測されますが、いちばんの問題は労働力の不足です。
現在でも外国から労働者を迎え入れたり、夜間の見守りにIT技術を取り入れたりするなど対策は練られていますが、それだけでは補いきれません。


その後、2055年をピークに日本の人口そのものの減少により高齢者は減少に転じていきますが、今後30年間以上の長期にわたり、介護士の需要は続いてゆくのです。

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労働条件は改善 介護の現場もICT化を推奨

居酒屋さんや飲食店などの生活娯楽関連サービスで失業者が溢れていたとしても、介護福祉業界に転職してくる人は思ったようには増えてはいません。
それは、少しむかしの言葉ですが、3K(キツイ 汚い 危険)のイメージが定着しているからかもしれません。そのうえ介護士は肉体労働のうえに賃金が安いと思いこまれているようです。
しかし、2021年度の介護保険法改正では介護職員の賃金について大幅な見直しが行われます。
介護保険法は3年に1度改正されますが、前回の2018年度の改正でも「処遇改善加算」として職員一人あたりの月額賃金2.7万円相当の賃金はアップされていました(処遇改善加算の分配には施設により条件が異なります)今回の改正ではさらに1万円の追加が見込まれるのです。

図1 社保審―介護給付費分科会 令和3年度介護報酬改定の主な事項についてより引用

労働条件についても、施設の夜勤は月4回まで。夜間、早朝の勤務手当は25%増し。残業なしで年間休日もたっぷり取れる。有給休暇は100%消化など。待遇面に関しても他業種にない手暑さを示す求人も増えてきました。

また、業務の効率化も2021年度の改定案に盛り込まれています。夜間の見守りをICTによって無人で行ったり、記録・帳票の書類類をAIに管理させ効率をよくするなど、今後、人がたずさわる業務の負担は軽減されると予想されています。

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他業種にはない資格能力主義 管理職を目指すなら今がチャンス


介護保険制度が開始される前の2000年以前は、介護士=病人の付き添いの仕事として、家政婦協会から特に資格を持たない家政婦さんが派遣されていました。
それから20年超のあいだに段階を経た資格習得制度が導入され、資格・能力が大きく生かせる職種へと変革し成長したのです。
今や介護は知識と技術を兼ね備えたプロフェッショナルによる専門職となりました。

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資格取得までの道のり


       スタート

・介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)
介護職員として必要な知識と技術を身につけるスタートライン。4〜8万程度の受講料が必要になりますが、就職が決まっていれば働きながら勉強できたり、施設側が負担してくれることもあります。
  
    実務経験 ↓ 3年目

・介護福祉士
介護の国家資格。受験するには実務研修の受講と、現場での身体介護に3年以上540日以上従事したという実務経験証明書が必要。試験は年一回一月末の日曜日に行われます。

    実務経験 ↓  8年目

・介護支援専門員(ケアマネージャー)
介護保険の相談、サービスの調整、連絡等を行う専門職。介護福祉士の資格習得後、さらに5年の現場経験を積むと受験することができます。
試験は10月末の日曜日。

    実務経験 ↓ 13年目

・主任介護支援専門員
ケアマネージャーとして常勤専従で5年間勤務し、主任介護支援専門員の研修を修了すると与えられる資格。通常の業務のほかに新人ケアマネージャーの育成や地域資源の開発を行う。
   

・ケアマネージャー実務経験 ↓ 1~4年目

さらに2年間育成施設に通い国家試験に合格すれば、社会福祉士、精神保健福祉士の資格を習得することも可能です(最終学歴により異なります)
  
       

管理職までの道のり 


         スタート

    実務経験 ↓ なし~3年

また、未経験からや介護職員初任者研修受講後に、より専門性の高い方向に進む道も開かれています。(実務経験不要な資格もあります)

・福祉用具専門相談員
・認知症ケア専門士
・障害者のガイドヘルパー
・音楽療法士 など

学歴や年齢、国籍関係なくまずは介護職員初任者研修を終えて介護の職につくと、次なるステップとして介護福祉を目指すわけですが、この介護福祉士の資格をとると、施設系ならフロアリーダー、相談員 訪問系ならサービス提供責任者や管理者になることができるのです。独立して自分の事業所を開業することも可能になります。
そして人手不足の現状もあり、著者のまわりの介護士さんは、初心者から始めて4~5年で成長し、サービスをまとめる管理者や小規模な施設の施設長を任されていることが多いです。
この異例の出世スピードも他の業種にはない魅力かもしれません。

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人から喜ばれ感謝されるお爺ちゃんお婆ちゃんのヒーローになる

10年以上、昔のことです。不慣れな訪問ヘルパーだったころに受けた研修の講師の先生のお話です。

その研修ではふたり一組になって、相方を介護を受ける高齢者にみたてて、徹底的に寝かせたり起こしたり、立たせたり座らせたり、車いすに乗せたり下ろしたりを二日間にわたって繰り返し練習しました。

それは理屈ではなく、身体でおぼえる。まさにそんな講義でした。

そして大切なのは「これでよし!とおしまいにせずに、さらに上手くなるにはどうすればよいか?もっともっと、自分にも優しく相手にも微塵の痛みも与えない介助の方法はないかと考え実践することだ」とその先生はいわれました。
普段は特別養護老人ホームで働いているという、筋肉隆々とした40代ぐらいのマッチョな男性の先生でした。

そして、研修の終わりの日、先生が突然ガバッと着ていたポロシャツを脱いだのです。
その下には、なんと! あの青と赤のスーパーマンのコスチュームを着ておられたのです。そして、いつも仕事中や、講師をするときは上着の下に身に着けておられるのだとか。
それは、介護士はお爺ちゃんお婆ちゃんを助けるヒーローでありたいという願い。ヒーローは強くなくてはいけません。介護士に求められる強さとは、介護技術、知識、思いやりなのです。

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スーパーマンは自分の危険もかえりみずに、街角の困っている人々を助けるからカッコいいのです。そして介護を受けている人は、なんらかの困ったことのあるひとたちなのでしょう。

そのときの先生の言葉は、それからの著者の胸の奥底に刻まれています。ケアマネージャーとしてお爺ちゃんお婆ちゃんのヒーロー(ヒロイン)になりたい。そのためには知識をたくわえ、きちんと伝えられるように文章力を磨き、少しは狡猾に役所や地域で交渉する力を身につけることだと思い日々励むようになりました。

いまの介護業界をささえているヒーロー(ヒロイン)たちさえも、じつは高齢化がすすんでいます。定年を目前に、誰かに次のバトンなり変身ベルトを渡したがっております。次のバトンを受けとってもらえるのが、この記事を読んでくれているあなたでありますように。

フッターB


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