アーニャがね、よく言うんですよ。危ない目に遭っても、ははが助けてくれるから大丈夫だって。あの子が笑顔ではしゃいでいられるのは、ヨルさんが安全基地になっているから14
…落語家になって、いろんな人に出会って、強い気持ちをぶつけられて、思ったんでしょ?おっ父と違うって。おっ父の仁と向き合って、分かっちゃったんでしょ?落語家・阿良川志ん太は、弱い人だった…
「ねぇ噺は、ともだちなんだよね?弱い人は、ともだちになれないの?落語家って強くなきゃいけないの?」
…今まで、おっ父の芸はスゴいって、憧れて追いかけて、その所為で見えなくなってた。おっ父の芸の本質。おっ父は、あの人達みたいに強くない…
…だからこそ、おっ父の語る人は、あたたかくて、やさしい。そうだ。私はーおっ父の弱さが好きだったんだ…
『あかね噺』あかねの自分との会話です。
あなたは、どんな性格ですか?
私は「開放性」が高く「外向性」が低い性格です。
「外向性」に至っては、95%の人より、低いという結果が出ています。
その為、人といるよりも1人でいる方が好きですし、多数の人と関係を作るよりも少数の人と深い関係を築く方が好きです。
しかし、知らない場所に出掛けたり、知らない知識を得る事が好きという「開放性」の高さから「外向性」が低いにも関わらず、知らない場所に出掛けたり、新しい事に挑戦したりする事が好きです。
上記のように、性格は種類やレベルにより、明確に分類出来るものではありません。
また、絶えず変化もしていきます。
性格の特性が、どの程度備わっているのかについては「遺伝子」が影響しますが、それらの特性がどう現れるのかは「環境」により変わります。
『発達心理学』では、子どもにとってどのような環境・育て方が有効なのかを表現する時に「適合度」という言葉を使います。
「適合度」とは、子どもと親、そして、子どもと彼ら彼女らを取り巻く環境との「相性の良し悪し」の事を言います。
幸せでストレスの少ない家庭生活を送る為には、相性がとても大切となります。
幸運にも、生まれながらに相性の良い親子も存在します。
例えば、母親が読書家で、娘は母親に本を読んで貰うのが大好きという家族がいます。
母親は、地元の図書館で行われる幼児向けの読み聞かせ会に連れて行き、その後、娘と一緒に本を選んだり、読書コーナーで一緒に本を読んだりして、とても有意義な時間を過ごします。
本を読む事に加え、一緒にブロックを作ったり、塗り絵をしたりする事が2人の共通の楽しみです。
或いは、母親がスポーツ万能だったらどうでしょうか?
娘を出来るだけ早い時期からスポーツ教室に通わせ、サッカーの試合には娘と2人で出掛けます。
応援に行った先では、他の観客達と一緒に盛り上がります。
環境との相性が良い時、子どもは、伸びていきます。
しかし、親は、その根本的な理由に気付かない事が多いです。
単に、子育てが楽であると感じてしまうのです。
親は、子どもが読書好きであったり、スポーツ好きであったりするのは、自分がそのような環境を与えたからであると考えます。
しかし、親と子どもが遺伝の50%を共有しているからといって、親が子どもの行動に影響を及ぼしているとは限りません。
親が、このような事を理解出来ないのは、単に相性が良かっただけというラッキーなケースが多い為です。
母親が読書家のケースでは、母親と娘はともに「外向性」が低く「自制心」が高い性格特性を持っています。
本を読んだり、ブロックを作る等という静かな活動は、双方にとって魅力的なのです。
母親がスポーツ好きのケースでは、母親と娘はともに「外向性」が高い性格特性を持っています。
スポーツのような人に囲まれ、活動的で賑やかな活動は、双方にとって魅力的なのです。
頭の良さも、運動能力も「遺伝」の影響を強く受ける為、その点でも、2つのケースともに、母と娘の相性は良かったのでしょう。
しかし、静かに読書をする事が好きな母親に「外向性」が高く「自制心」が低い子どもがいたらどうなるかを、想像してみてください。
母親が何度本の読み聞かせをしようと試みても、娘は本を理解しようとはせずに、部屋中を走り回ります。
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