大勢は勢ひをたのみ、少数は一つの心に動く
「人生、苦労すると、たいしたことでもないのが、すごーくありがたく思えるものかもよ。」
『ちびまる子ちゃん』まる子の言葉です。
駿河国(するがのくに)、遠江国(とおとうみのくに)、伊豆国(いずのくに)、現在の静岡県を舞台に、後世の名だたる武将達が、躍動した時代がありました。
「平治の乱」で、源氏が敗れ、源頼朝は、伊豆国に流されます。
20年の歳月の後、頼朝は、平氏討伐の兵を挙げ、伊豆国を平定します。
その勢いのまま「壇ノ浦の戦い」等を経て、平氏を滅ぼし、終には奥州藤原氏も討伐し、征夷大将軍となります。
これが、日本史上、初めての武家政権の誕生です。
「応仁の乱」を機に始まった戦国乱世は、全国の大名が地位や権力を奪い合う下剋上の時代でもあります。
…武田信玄、北条早雲、今川義元…
駿河や遠江の地も、武将達の戦の場となりました。
そんな時代に誕生したのが、徳川家康です。
三河国(現在の愛知県岡崎市)で生まれた家康は、今川家の人質として、駿府の今川義元に預けられます。
この人質の期間、家康は、臨済寺や清見寺で、英才教育を受けます。
家康の人生を後の世から振り返ると、幼少期に受けたこの英才教育こそが、後の天下人となる人格や世界観等を形成したと表現する事が出来ます。
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