見出し画像

アーニャがね、よく言うんですよ。危ない目に遭っても、ははが助けてくれるから大丈夫だって。あの子が笑顔ではしゃいでいられるのは、ヨルさんが安全基地になっているから21

「私ずっと生き辛かったんだよ。叔父さん達は、実の子でもない私を育ててくれて、感謝もしてるけど、ずっと埋められない寂しさがあった。なんで私には、お母さんがいるのに、気にかけてすらもらえないんだろうって。」

 「だから、こうやって会いに来たんでしょ。仲良くしようと思ってるのに、変なこと言わないでよ。」


 「今またお母さんの気まぐれで、中途半端に優しくされたって意味ない。昔に戻って、一から私のこと、ちゃんと愛してよ。あの時の私がして欲しかったこと、あの時の私にしてよ。」

 「そんなこと出来るわけないじゃん。何言ってんの?」

 「ほんとだったら、一番大事にしてくれるはずのお母さんが、私のことぶったり捨てたりしたから、お母さんにそんなことされる自分って、一体なんだろうって‥自分の価値がわかんないんだよ。人付き合いも、うまくいかない。他人がずっと怖いし、私なんかとは別の世界に生きてるんじゃないかって、そういう思い込みで、大事にしたかった人のこと切り捨てたりしてた。」

 『明日、私は誰かの彼女』雪と雪の母の会話です。



 「三つ子の魂百まで」という諺がありますが、あなたは、この諺を信じますか?

 私は、信じています。


 ある研究では、3歳までの間に、世界観や性格・考え方等、その人の人生を作り上げるものの80%が構築されるとされています。

 その一方、違う研究では、誠実性・協調性・情緒安定性の3つの性格特性は、18~25歳の間に、最も変化するとされています。

 ただ、私は、上記3つの性格特性も、3歳までに構築された基礎の上に、上乗せ若しくは下乗せされるものであると考えています。


 私達は、皆、母親のお腹の中で育ち、産まれてきます。

 それであれば、お腹の中にいる時から、母親の世界観・思考・感情等を直接インストールしていると考える事が、自然です。

 生まれてからは、母親は勿論、父親からも「愛されたい」と思い、その「愛情」を受ける為に、奮闘します。


 幼き頃は、入ってきた情報を分別するフィルターが、充分に機能しません。

 その為、母親・父親の世界観や思考・感情等が、そのまま、子どもの心に響きます。



 たとえば、母親が「ちゃんとお片付け出来たね」「最後までちゃんと食べられたね」「ちゃんと1人で服が着れたね」等と「ちゃんと」という言葉を多用するとします。

ここから先は

1,014字

¥ 199

期間限定!Amazon Payで支払うと抽選で
Amazonギフトカード5,000円分が当たる

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?