その「理想的な青春像」って全部中年のクリエイタが作った勝手な概念か妄想でしょ。全然可哀想なんかじゃないですよ。
この二三年のせいで、今の中学生や高校生が人生で一度も青春を体験することなく大人になって行くのが可哀そうっていう話を聞いた。弥富の高校生や共通試験の刺殺事件に絡める人もいた。
いや。全然可哀そうなんかじゃないでしょ。
今の時代には今の時代の青春があるから。
歩むべき青春像を勝手に押し付けて、そこから外れたら可哀そうっていうのはすごく老害的だし、毒親的ですね。
そういうものに憧憬すること自体が、前時代的だってなんで気づかないのかな。
いつまでも昭和の青春にしがみついてるおじさんやおばさんが作ってるドラマやマンガの見過ぎなんですよ。
その「理想的な青春像」って全部中年のクリエイタが作った勝手な概念か妄想でしょ。
あなたが好きな作家、脚本家、監督、漫画家、俳優、女優、みんな何歳です。
会社でオッサンが「俺たちの若いころはな〜」って言ってたら、はいはい老害乙って思う癖に、そいつらが第一線で作りやがったテレビやネットのコンテンツに素直に没入できるのって心が綺麗すぎるでしょ。
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自分たちと同じように生きていない人たちを可哀そうだと感じるのはナチュラルな差別思想なんですよ。
無自覚かもしれませんけどね。
20世紀末の熱狂を知らなくて可哀そうに。
バブル景気を知らなくて可哀そうに。
70年代の映画を知らなくて可哀そうに。
高度成長期を知らなくて可哀そうに。
戦前の文学を体験できずに可哀そうに。
あんな時代に生まれて可哀そうに。
発展途上国に生まれて可哀そうに。
〇〇県なんかに生まれて可哀そうに。
あんな親の元に生まれて可哀そうに。
全部全く同じです。自覚したほうが良い。
よくそんな事言えるなって思います。
今の子供たちは「ぼくのなつやすみ」とか「サマーウォーズ」をみてもなんの郷愁も感じないと思いますよ。
家族や親戚、地域やコミュニティが機能している世界なんて遠い外国の話と同じ。SFレベル。フィクションでしかない。
だって親たちがそれを嫌って作った、家しかない街に連れて行って囲ってるんだから。
ある意味ネバーランドですよね。
はやくそこから出て大人になったほうが良いですよ。
そこにいたら、永遠に子供のままです。
そこは、あなた達の為の永遠の国ではなく、親たちが逃げ込んできたシェルタなんですよ。
可哀そうなのは、あなた達の親です。
今を生きる人たちは、可哀そうなんかじゃない。
同情なんかで侮辱するなと言いたい。
ある映画の受け売りですけどね。
てめえらの少ない脳みそが想像できる狭すぎる世界より、何百倍もの可能性を秘めた世界を子供たちは生きている。
そんなこともわからないようだから、その程度の人間のまま人生を終えるんですよ。
わかったら家に帰って、テレビでも見て寝てください。
おしまい。