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私たちがどれだけ本物と出会えない世界に住んでるか?っていう話
先日、堺注染の工場さんに伺ったときの話
「なんで注染染めってこんなにしっとりと今まで触った事ない風合いの生地なんだろう?」って話になった
理由は生地そのものにあった!
「和晒だからこの風合いが出せる」という話で
それはどういう事なのか?というと
私たちがよく使ってるプリントてぬぐいのような
生地とはそもそも晒の工程が違うのだ!
もともと染める前の生地自体がかなり手の込んだ工程を踏んでいて、逆に言うとこの手の込んだ工程を踏まない生地だと注染染めそのものができないという事
昔の人はよく夏は浴衣を着ていた
だけど現代の浴衣ってなんだか涼しげには見えるど
汗がびっしょりはりついて、わざわざ着るに値するか?と正直思っていた
実は本物を着てなかったから
和晒で作った浴衣こそ昔の人が来ていた浴衣で
それこそ本当に涼しく、また日本人の知恵だったんだろう
高度成長で安さを追求しすぎたために
いわゆる和晒でない「なんちゃって浴衣」を
大量生産した事が原因であるようだ
これ、和晒だけに限らず
大量生産で人間が便利を追求しすぎたせいで
ずいぶんいろんなことを私たちは「本物だ」と勘違いしながら生活してるんだろうな
やはり昔にあったものにはひとつひとつ理由があってちゃんと人間の知恵や経験で選ばれたものが使われていたんだろうなって
コロナのせいでずいぶんこういう昔から耐えてきた企業がつぶれていったりもしてるなんだかとっても切ないんだけど、逆に言うとこの数年を通して
「ほんまにこんなに利益や速さだけを追求してよかったんだろうか?」って気づく人が増えたきっかけにもなったんじゃないんだろうか?
本当に良い物を手に入れるをみんなが目指すようになると不自由は増えるかもしれないけど
それを楽しめるような心に余裕がある生活がしたいなってそれが本当に人間らしい生活なんじゃなかろうか~
今回も突然お邪魔したにも関わらず、こうやって工場内も惜しみなく見せて頂ける
そんな環境にいれる今を本当に幸せだと思う