Walking
67歳。 男性。 自営業。
朝5時半起きで女房と二人walkingを始めてもうじき四ヶ月になる。毎日約一時間ちょっとは黙々と歩いている。歩くことで普段気付かなかった事が結構あるなと最近感じている。
仕事柄他人と出会う事は稀だ。
この時期、早朝歩いていてもそうは人とは出会わない。何人かの御常連とはおはようございますの挨拶を交わす程度だ。私たちを含めて皆どちらかと言えば速足で歩いている。
朝焼け、太陽の昇るほんの少し前。あの空の微妙な色合いは何とも形容しがたく又それ以上に厳かなものだと思う。ここから新しい一日が始まるのだと改めて感じる。朝日に手を合わせ祈る、などという行為はこの場面に遭遇してみない限り、まったくわからないのではないだろうか。自然が披露してくれるこの場面は一瞬の事である。空は青く変化し、鳥たちは飛びかい、空気はピリリと引き締まる。
歩く速度も整い、呼吸も均一になる頃、多くの車が道を行き交う様になる。私たち二人は国道を外れた田圃道を歩いている。カラス、ゴイサギ、シラサギと季節の移ろいで様々な鳥たちとも出会う。当たり前の事だが、地球を住処にしているのは我ら人間どもだけでは無い。
自然災害、地球温暖化etc。様々な事象が我ら周辺をこのところ脅かしている。原因は色々だろうが、こうやって毎朝自然の中を歩いていると、人間は自然の一部で会って、しかも一番の小心者なのかもしれないと改めて思うのである。始末に負えぬ事をしでかすのは唯一考える生き物の宿命であるかもしれない。
自然をもっと身近に感ずるために明日も又ふたたび歩き出す。
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