今期のSDGs目標への取り組み
こんにちは。
本日は、日本酒事業とSDGs目標への取り組みを記載します。
(※弊社が掲げるSDGs目標は下記です。)
<目次>
SDGs目標1:原材料調達への取り組み
SDGs目標2:環境負荷への取り組み
SDGs目標3:醸造環境への取り組み
<SDGs目標1:原材料調達への取り組み>
●オール能登産の原材料
僕が、数馬酒造を引き継いだ時、能登産の酒米の資料割合は約50%でした。
それから約10年かけ、徐々に地元農家さんとの関係性を築き、多大なるご理解とご協力を頂き、いよいよ今期より能登産100%の原材料調達が実現しました。
●能登の風土に合わせたオリジナル肥料での酒米作り
パートナー農家の1社である株式会社ゆめうらら様は、日々能登の気候にあった酒米作りを追求してくださっています。
数年前から、管理する圃場毎の土壌分析し、その結果をベースに栽培する酒米の品種(百万石乃白・五百万石・山田錦)の特性に合わせたオリジナルの肥料を開発されました。
今期は、その肥料で栽培された酒米で酒造りを行います。
地域への想いが共有出来て、共に歩んでくれるパートナー農家さんに、最大限に感謝し、能登の風土を感じるお酒に変えて恩返ししていきます。
<SDGs目標2:環境負荷への取り組み>
上記に記載させて頂いた、オール能登産の原材料の実現により、「フードマイレージの削減」に繋がりました。
地元で原材料を調達することは、地域経済の活性化に繋がることはもちろんですが、お米の物流時に発生する輸送距離を削減することができます。
そしてそれは、輸送時に排出される排気ガスの削減に直結します。
また、弊社では、自社精米を行っているため、農家さんから直接お米を納品頂くことが多く、この点においても輸送距離や輸送時間を削減することによる環境負荷への削減に繋がっております。
と、ここまで、いいことばかり書いていますが
「オール能登産だからこそ生じるリスク」も当然ございます。
「能登で大きな災害があった場合は?」
「異常気象等で能登産が不作になった場合は?」
これらのご指摘はごもっともであると同時に、弊社では、使命を実現する上で、とるべきリスクの1つだと認識しております。
数馬酒造の行動指針は、下記の通りです。
このリスクをとり、オール能登産を実現するために、近年「どのような環境下においても、製造機能をゼロにしない体制づくり」を意識し、経営を行ってきました。
具体的には、立地環境特有の被害への対策として、港町にある酒蔵とは別に、丘の上に位置する廃業したワイナリー施設へリキュール蔵を移転し、平地にある廃園となった保育所をリノベーションし醤油蔵を移転しました。
また、異常気象等の影響で、特定の農作物が万が一不作になった年があっても「醸しのものづくり」が続けられるように、移転と同時にリキュールと醤油事業の製造能力を強化しております。
リスクへの対策は、まだまだ継続的に行う必要はありますが、このような体制を構築できたからこそ、オール能登産が実現ができたと考えています。
<SDGs目標3:醸造環境への取り組み>
弊社では、「持続可能な醸造体制の構築」を掲げ、5年前から社員をメインに据えた醸造体制への移行しました。
それ以来、現場社員と一緒に労働環境を考え、積極的な設備投資を行い、仕込み計画の協議を重ねてきました。
昨年、新たな醸造社員を迎ることができ、今期から8時半〜18時の就業時間での仕込み体制に挑戦します。
弊社の醸造社員の平均年齢は現在30歳です。
これから、社員さんたちが、どのようなライフステージになっても、ものづくりが出来るような環境整備を引き続き推進していく考えです。
泊まり込みが当たり前、朝早くから、夜遅くまでの作業や管理が当たり前であるこの業界において、5年前にこの体制への移行を決めてから、賛否両論多くのご意見を頂戴します。
しかし、われわれが達成したい使命や未来像はもちろん、
お客様からの酒質の評価や社員さんたちとの日々のコミュニケーションから考えると、どうあるべきかは僕の中では、明白です。
これからもチャレンジをやめない
地域の魅力を、より高めることが出来る企業を目指します!