『最高の体調』を読んで
今回は『最高の体調』を読んで思ったことを書く。
■なぜこの本を読んだのか
この1年間を通して率直に、体調不良と感じることが多いから。
この本は過去に2度くらい読んでいるが、この機会に改めて読み直した。
■本書の紹介
鬱病、肥満、散漫な集中力、慢性疲労、モチベーションの低下、不眠、弱い意思力など、一見バラバラのように見える問題も、根っこまで下りてみれば実は同じもの。
本書の引用から始めてみる。
この1文は「はじめに」の2ページ目に書かれている。この1文で完全に引き込まれる。はずだ。はずだろう。うん。そうだ。
「え、そうなの?」と思った方は、おそらく上記のいずれかの問題を経験したことがあるのだと思うので、そういう方には特に面白い本だと思う。
本書は、進化論をベースにいくつもの実験から分かった科学的根拠を元にして、現代に蔓延る文明病の原因とその解決策について紹介してくれている。
ここで言う文明病とは、肥満・集中力の低下・鬱病などである。
文明病は「炎症」「不安」大きくこの2つが原因であり、これらが現代のほぼ全ての体調不良を引き起こしていると考えて良い、というような主張をされている。
ここで言う炎症とは、例えば、関節炎やアレルギーや風邪などの分かりやすい目に見える炎症ではなく、どちらかと言うと、ヒトの細胞レベルで体内や脳内で起こっている炎症(異常)で、鬱病や肥満、糖尿病などの不調の原因とされるもののことを指している。
全体を通して、「炎症」「不安」が原因となって引き起こされた多くの問題に対して、以下に2ステップで解決していこうという内容だ。
①自分が抱える問題について、どこに遺伝のミスマッチがあるのか特定
②ミスマッチを起こしている状態を、遺伝に沿うように修正
炎症の具体的な内容については、「腸」「環境」「ストレス」という観点から、不安の具体的な内容については、「価値」「死」「遊び」という観点から詳しく紹介されている。
■自分まとめ
注)以下は本文の引用ではなく、基本的に私の解釈である。
結論
自然に触れて、
家族や友人などと日常的にしっかり話をして、
食物繊維と発酵食品をたっぷり食べて、
多少負荷の高い運動をして、
しっかり寝る。
これで体内の「炎症」はほとんどなくなる。
自分の価値観を再認識して、
その価値観に沿った行動をなるべくシンプルに毎日続けて、
あまり遠くの未来は考えすぎずに目の前の行動に集中して、
その目の前の行動を日々自分なりの工夫をして改善していく。
これで「不安」はほとんどなくなる。
文明病の原因となる「炎症」「不安」を引き起こす背景としては、人間の進化のスピードに対して、古代より、
・多すぎる
・少なすぎる
・新しすぎる
ことが様々な観点で、現代で存在しているということがある。
例としては、以下のようなものがある。
多すぎる
摂取カロリー / アルコール摂取 / 飽和脂肪酸/ 満腹感 / 人口密度 / 人生の価値観など
少なすぎる
有酸素運動 / 睡眠 / 空腹感 / ビタミン・ミネラル・食物繊維 / 自然との触れ合い / 深い対人コミュニケーション / 太陽光の摂取量など
新しすぎる
加工食品 / トランス脂肪酸 / デジタルデバイス / 抗生物質 / 孤独 / 仕事のプレッシャーなど
また、「不安」を引き起こす背景としては、未来の時間軸が伸びた(未来が遠くなった)ということが挙げられる。
これについては、狩猟採集時代から農耕の出現にまで遡る。
その日暮らしだった狩猟採集生活とは異なり、農耕が出現したことによって定期的に食料が手に入り、穀物を貯蔵しておくことで餓えに悩むことが激減した。ほぼ毎日行われていた作業(狩猟)も必要がなくなり、ヒトに時間の余裕(未来について考える余裕)ができ始めた。また、農耕を効率よく進めるためには、年間を通した長期的なタイムフレームが欠かせない。このような変化により、ヒトは徐々により遠い未来を想像しながら生活していくようになった。しかし、この遠い未来に対応するシステムが、まだヒトには備わっていない。
そんな背景がありながら、現代社会で生活していると「〇〇は失敗するのではないか?」「△△が無くなってしまうのではないか?」と、実際にそうなるかも分からない遠い未来への想像に脳のリソースを割かれ、「不安」が引き起こされる。
このような現代の環境と、遺伝的なミスマッチを修正していけたら大体の体調不良は改善される。
「腸」「環境」「ストレス」「価値」「死」「遊び」それぞれの観点の問題点と、それらの対応策の詳細に関しては書き始めると長くなるので割愛する。
■今後に活かすこと
・水回りを掃除して、綺麗な水を飲む
・こまめに部屋の空気の入れ替えをする
・発酵食品(納豆・キムチ・ヨーグルト)を食べる
・食物繊維を毎日30g摂る
・毎朝散歩をする
・年に3,4回は、3~4泊の旅行で自然の中でのんびり過ごす
・ストレスを感じたら文字にして書く
・SNSの使用時間を1日30分以内にする
・「3のルール(※本書の内容を参照)」に則ってタスク管理をする
おしまい。
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