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【十分に発達をさせたい身体の3要素】

アスリートに必要な身体能力と言えば、「バランス力・瞬発力・持久力」など沢山のものが挙げられると思います。

スポーツの特異性にもよってきますが、どこかに偏った身体は欠点が大きくなってしまいパフォーマンスの低下に繋がってしまいます。

このスポーツならこの能力を高めていこうとトレーニングのしていくのが、アスリートに必要な考え方と方法になってくると思います。

但し特異的なスポーツに限らず「どのアスリートにも共通して必要な土台があります」


①脳・神経系に関するスポーツの巧さ
②筋・骨格系の力強さ
③呼吸・循環器系の粘り強さ


これは一般の人も持っておくと日常生活のパフォーマンスが高まりますので、普段のトレーニングでも組み込んでいくと良いでしょう。

殆どのスポーツにおいては筋力が必要であったり、周りの音に反応する・スタミナ(体力)が求められて来ます。

トップアスリートに共通なのが、この土台が他の選手と比べて遥に大きい事です。

スポーツの技術(スキル)以前に「人間としての能力」を高めてあげることによって、一流アスリートに近づいていきます。


〜①脳・神経系に関するスポーツの巧さ〜

良く運動神経が良いなどの表現をされるのが、この「脳・神経系」の巧さになって来ます。
アスリートに何かをやらせた時にパッとできてしまうのが、この能力が高い選手とも言えるでしょう。

これは「遺伝ではなく練習によって構築をされていきます」

つまり選手の環境によっていくらでも成長できるのが、この能力の特徴になります。

例えば日本古来のスポーツで弓道があります。弓道は矢の投射の際に振動を抑えなければいけません。「左手首を上手く背屈させることによって」この振動を抑えることができるので、弓道をやっていた選手は「手首の使い方が巧い」選手が多いです。

これは「手首の使い方を練習している」ことでもあります。

繰り返し手首の効率の良い使い方を練習することによって、その人の運動神経の良さが高まっているのです。

逆に弓道に似たアーチェリーが盛んなヨーロッパでは、手首の使い方が苦手な傾向が見られます。
アーチェリーは「スタビライザー」という振動を抑えるボールが備わっているので、手首に頼らずに投射をすることができます。

しかしこれは「手首を使う練習ができていない」ことでもあるので、運動神経は高まり辛くなります。

これが「使う・使わない」の大きな差になってきます。


〜②筋・骨格系の力強さ〜

重量挙げやスプリントなどパワーを発揮する能力がこの部類に入ります。

この能力は遺伝と環境の両方の影響を受けています。特に骨格の長さに関しては、20歳前後で一生の人の身長が決まると言われていて、遺伝が大きく関わっています。

ただ「骨密度」に関しては栄養(カルシウムとビタミンD)とトレーニングによる「力学的負荷」が大きく関わっています。
20歳前後までにこの2つを与えてあげて、「骨密度最大値」を高めてあげて高齢になっても骨密度を維持することができます。

ですので若年女性の過度なダイエットは栄養不足に陥りやすく、骨密度の低下に繋がりかねません。

骨格筋は「速筋と遅筋」に分けられますが、フィンランドの双生児研究所によると、「一卵性双生児の筋繊維組成は似ているが、二卵性双生児は似ていない」という論文からも遺伝が影響しているということが分かります。

但し強度の高いトレーニングによって速筋が肥大して、低いトレーニングだと速筋が萎縮するという研究結果から見ても、環境の影響も大きいと言えます。
トレーニングによってあまり影響をしない遅筋は、どちらかというと遺伝の影響が高いかもしれません。


〜③呼吸・循環器系の粘り強さ〜

こちらはトライアスロンやマラソンなどで体を動かし続ける為に必要な要素となります。
筋収縮のエネルギー源は「ATPの利用と再合成」となりますが、ATPの再合成には大きく3通りのエネルギー供給機構があります。

この3パターンはエネルギー産生スピードで順番ががあります。

1、ATP-CP系
2、解糖系(乳酸系)
3、TCAサイクル(クエン酸回路)

1、ATP-CP系は筋肉中のクレアチンリン酸を分解して、エネルギーを発生させます。最も速くATPを産生することができますので、運動前にクレアチンを補給しておくのも1つの手になります。

このATP-CP系は全力で「約7秒ほど」運動を継続して続けることができます。

次に2、解糖系(乳酸系)が行われてきますが理論上で「約30秒程度」の運動を続けることができます。
特徴としては乳酸が溜まっていくエネルギー機構になります。

最後は3、糖・脂肪・酸素を使う「TCAサイクル(クエン酸回路)」が行われます。代謝産物として水と二酸化炭素を発生させるのが特徴です。
酸素を使用する有酸素性過程でもあるので「体内の脂肪を減らすことができる」のも大きなメリットです。

これは3つのエネルギー供給機構をバランス良く使い分けているので、1つのエネルギー供給機構のみで成り立っている訳ではありません。


〜3つのエネルギー供給機構をどの様に向上させるか〜



この3つのエネルギー機構の特徴は「無酸素系と有酸素系」で成り立っている事です。

その為、「HIITトレーニング」が1番効果的なのではないかと考えられています。

やり方としては「20秒(無酸素)+60秒(有酸素)」の組み合わせで全てのエネルギー機構(瞬発系+持久力系)を使うことができますので、特徴を理解することでトレーニングメニューの作成に役立ちます。

〜【脂肪は分解させることが先決!】〜

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