大きくなった私のクリスマス
今日、鏡に映ったのは見たことのあるようで、あったことのない白髭のおじいさんだった。
クリスマスイブの日、目が覚めたらすでに日が沈みかけていて驚いた。こんなに眠っていたなんて、と思いつつ洗面所へ向かう。何かいつもと違う感じがしている。でも、触るのが怖い。そんな気持ち。
「あれ、これ、わたし?」
夢を見ているのだろうか、女の私の顔に立派な白髭が生えている。昨日はなかったはずなのに。鏡の前でオロオロしていると、玄関の方で物音がする。ただでさえ、突然生えてきた白髭にびっくりしてい