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私は「黒い洋服」しか着れなくなった

おしゃれすることが生きがいだった


私は洋服が好きだ。そして買い物が好きだ。

特段オシャレというわけではないけれど、
暇さえあればウィンドウショッピングがするのが習慣だった。
好きなテイストは、少しエッジが効いた大人の服。

ブランドでいうと、styling/ESTINATIONLE PHILが好みだった。
ニュウマン横浜、表参道ヒルズ、そしてルミネ有楽町が私の聖地だった。

オシャレな洋服ブランドがならんでるだけでワクワク


とある日、私は「黒い洋服」にしか手が伸びなくなったことに気がついた。

最初は「黒」だけではなくて、モノクロファッションを好むようになっていたように思う。
ひと匙の白を差し色にして、シアーな素材のブラウスなど。
もしくは黒のトップスに、白いパンツやスカート、など。
気がついたときには、クローゼットの中は黒だらけになった。でもまだオシャレを楽しんでる私がいた。

おしゃれから遠ざかる日々


それからベルギーに引っ越しをして、オシャレをすることに次第に関心が無くなっていった。

チリにいた時に同じ経験をしたから、特段驚きはない。
街ゆく人が日本ほどオシャレじゃないからだ。
ほぼ全員、必要最低限のオシャレ(のように見える)。

ジーンズにTシャツかパーカ。シンプルisベスト、的な。

「みんなオシャレしてないから、小綺麗な服を着てたら浮いちゃうし…」
「誰にも会わないから、今日もパーカとワイドパンツでいいや…」
「服の色の組み合わせを考えるのも面倒だから、今日も黒」

心の声

気がついたら、コートも、パーカーも、ズボンもニットも全部、黒。

全身黒ファッションに身を包む人はかっこよくて、昔から好きだった。顔が丸くてどちらかというと甘顔の私には、全身黒は重すぎて似合わない。そう思っていたのに。

気がついたら、黒以外の服を着るのが億劫になってた。
グレーは眩しくて、なんか違和感。
白なんて論外。発光してるもん… 

ほかにもあった、カラダの変化


今振り返れば、黒い服にしか手が伸びなくなったこと以外にも、変化はあった。
大好きだったカフェ・ラテや、ロイヤルミルクティー、チャイラテなどのドリンクが飲めなくった。一切だ。

何を隠そう、私は大のスタバラバー。
用がなくてもスタバのラテ。
私は週6でスタバに通っていた。一日3杯は飲むラテ。
スタバのポイントカードステータスはゴールドに達していた。

スタバってほんと美味しいよね

それが突然、ラテが飲めなくなってしまった。
ラテを飲んだ瞬間に、ぐるぐると吐き気が回り、どんどん襲ってくる頭痛。

元々カフェインに弱い体質で、ブラックコーヒーが飲めない。
「ラテがだめなのかも?」と疑った私はチャイラテを試したが同じだった。ミルクティーも同じ。
襲ってくる吐き気と頭痛。何かがおかしい…。

適応障害と診断された


そして時が経ち、私は「適応障害」と診断された。
日々の多忙に、海外への引っ越しによる環境の変化。ライフスタイルが大きく変化し、言葉が通じない環境に「大丈夫、大丈夫」と強がっていた自分に限界がきた。

ワンオペで双子を家庭育児していた朝。
突然心が折れる音が聞こえた。そう、パキッと、音が鳴った。

そこから涙が止まらなかった。キッチンに座り込み、大声で泣いた。出張中の夫に電話した。

「今日は仕事ができない、動けない。家事もできそうにない。どうしよう…」

とりあえず休むことにした。
そこから三日間はまるで廃人だった。
風呂にもろくに入らず、時々ベットの中で大泣きしては、伏せていた。
ご飯は作れなかった。レトルトや冷凍で乗り切る日々。

泣くことが止められなかった。
死にたいと思った。早く全てを投げ出して、私なんて世の中からいなくなればいいと思った。でも、私が死なずに済んだのは、大好きな人たちが私を励ましてくれたから。

「そこにいるだけでいい」そう何度も声をかけてもらった。
本当に救われた。

タイミングを見て、仕事を休ませてもらった。
精神科で薬をもらい、心理臨床士によるカウンセリングを受けた。

更に経ち、気がついたら、みるみる回復していた。
カウンセリングの先生も私の高速回復っぷりに驚いていた。
「一回目にあったときと見違えるようだ」とカウセリングを卒業した。

3年前、全身鮮やかな色に包まれていた私には戻っていない。それでも心は軽やかになった。

この服はもう捨ててしまいました。眩しい色…

「適応障害」は恥ずかしいことじゃない。
そして誰にでも起こる可能性がある、心の風邪だ、とわかった。
「実は適応障害だったんだ」と打ち明けると、「私も、僕も経験がある」と打ちあけてくれる人がたくさんいた。

私は一人じゃなかった。
誰一人、支えが欠けていたら回復していなかったと思う。

最後に

「突然死にたくなることがある」
「電車の中で涙が止まらない」
「カラダが重たくて、会社にいけない」
「ベットからでることができない」

ーネガティブに思うこと、誰にでもあるよ


少しでも違和感を感じたら、ぜひ専門機関に頼ってほしい。その違和感を見過ごさないでほしい。
あなたは、一人じゃないから。
生きてるだけで丸儲け。
毎日、息をしているだけであなたは尊い。

そして、最後にちょっとだけ宣伝です。

現在、代表の玉村 @sorbis_yuka と共にに女性向けのコミュニティ「sorbis community」を運営しています。多様な方が自分らしく生きることを目指していますが、現在は女性限定とさせていただいております。

https://yukatamamura.wixstudio.com/my-site/service

すこしでも生きづらさを感じている方は、ぜひお話ししましょう🌤




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