中高いっぺんに入学

 入学式の次の日は憂鬱で思ったよりずっと中学校は窮屈だとMが朝から行きたくないと泣いている。
 Lはいつものように不機嫌を装い、しかし浮かれているのは分かりますぞ、親だからな。その窮屈な中学校でめっちゃ仲が悪かった学年トップ(男子)とめっちゃ対立してた合唱原理主義(女子)と共に同じクラスになっていて、せっかく高校に進学したのにもうネタとしか思えない展開だ。アイツはマンガの世界を生きている。
 さて、3年前はLも窮屈さに絶望していたわけだがMは分かりやすく行き渋っている。そうそう窮屈なんだよ、この年まで生きると中学校とは人生で唯一窮屈さを学ぶところだとわかるのだが(公立高校は制服がないので服装にすら窮屈さがない)自由気ままな小学校から中学校に入れば、尻込みするのも仕方ない。
 Lと同じ学年に近所の○○ちゃんいるじゃん?
 中学校の入学式で思い出したことがあった。
 ○○ちゃん、入学式が終わって昇降口から出てきた瞬間、制服のリボンをむしり取ってこんなのやってられっか!ってキレ散らかしてたんだよ。
 Mは学校へ行った。